ベステラは25年1月期3Q累計大幅増収増益と順調、通期大幅増収増益予想据え置き

(決算速報)
 ベステラ<1433>(東証プライム)は12月10日に25年1月期第3四半期累計連結業績を発表した。大幅増収増益だった。追加交渉中の大型工事の影響、子会社の低調推移などのマイナス要因があったものの、大型工事が順調に進捗した。そして通期大幅増益予想(6月7日付で売上高と各利益を上方修正、9月5日付で経常利益と当期純利益を2回目の上方修正)を据え置いた。老朽化プラント解体工事の増加など中期的に事業環境は良好であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は徐々に水準を切り上げて戻り歩調だ。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■25年1月期3Q累計大幅増収増益、通期大幅増収増益予想据え置き

 25年1月期第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比36.5%増の80億04百万円、営業利益が30.8%増の1億32百万円、経常利益が11.7%増の2億36百万円、親会社株主帰属四半期純利益が115.9%増の2億18百万円だった。

 大幅増収増益だった。追加交渉中の大型工事の影響、子会社の低調推移などのマイナス要因があったものの、大型工事が順調に進捗した。なお特別利益に投資有価証券売却益1億67百万円、事故損害受取保険金1億24百万円、特別損失に事故損害補償損失1億15百万円を計上した。

 セグメント別に見ると、解体・メンテナンス事業は売上高が37.1%増の77億88百万円で営業利益(全社費用等調整前)が29.9%増の11億85百万円、その他事業(人材サービス事業など)の売上高が18.6%増の2億16百万円で営業利益が13.7%減の51百万円だった。

 完成工事高の業界別構成比は電力が28%、製鉄が20%、石油・石化が38%、ガスが1%、3Dが1%、環境が4%、その他が8%だった。完成工事高に占める元請案件は31億11百万円で元請比率は40%となった。単体ベースの完成工事高は19億15百万円増の66億65百万円、工事監督者1人当たり完成工事高は5百万円増の87百万円となった。第3四半期末時点の受注残高は65億95百万円で、業界別構成比は電力が15%、製鉄が45%、石油・石化が32%、ガスが1%、環境が4%、その他が3%となっている。

 なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が29億58百万円で営業利益が17百万円、第2四半期は売上高が28億09百万円で営業利益が1億94百万円、第3四半期は売上高が22億37百万円で営業利益が79百万円の損失だった。

 通期の連結業績予想(24年6月7日付で売上高と各利益を上方修正、24年9月5日付で経常利益と当期純利益を2回目の上方修正)は据え置いて、売上高が24年1月期比17.1%増の110億円、営業利益が102.5%増の5億円、経常利益が59.5%増の6億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が107.7%増の4億80百万円としている。配当予想も据え置いて24年1月期と同額の20円(第2四半期末10円、期末10円)としている。予想配当性向は36.9%となる。

 第3四半期累計の進捗率は売上高73%、営業利益26%、経常利益36%、親会社株主帰属当期純利益45%とやや低水準の形だが、老朽化プラント解体工事の増加など中期的に事業環境は良好であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は徐々に水準を切り上げて戻り歩調だ。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。12月10日の終値は999円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS54円17銭で算出)は約18倍、今期予想配当利回り(会社予想の20円で算出)は約2.0%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS461円31銭で算出)は約2.2倍、そして時価総額は約90億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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