インテージホールディングスは25年6月期2Q累計利益が計画超で通期利益予想を上方修正

 インテージホールディングス<4326>(東証プライム)は2月6日に25年6月期第2四半期累計(中間期)連結業績を発表した。各利益は期初計画を上回り、減益予想から一転して増益での着地となった。ビジネスインテリジェンス事業が計画以上に好調に推移したほか、マーケティング支援事業におけるコスト最適化施策なども寄与した。そして通期の利益予想を上方修正した。期初計画に対して増益幅が拡大する見込みとした。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。株価は直近安値圏から切り返しの動きを強めている。上方修正を評価して出直りを期待したい。

■25年6月期2Q累計利益が計画超で通期利益予想を上方修正

 25年6月期第2四半期累計(中間期)の連結業績は売上高が前年同期比4.2%増の320億27百万円、営業利益が16.4%増の17億81百万円、経常利益が6.3%増の17億44百万円、親会社株主帰属四半期(中間)純利益が98.8%増の20億17百万円だった。

 売上高は期初計画を4億72百万円下回ったが、営業利益は期初計画を6億81百万円、経常利益は6億44百万円、親会社株主帰属四半期(中間)純利益は17百万円それぞれ上回り、期初計画の減益予想から一転して増益での着地となった。ビジネスインテリジェンス事業が計画以上に好調に推移したほか、マーケティング支援事業におけるコスト最適化施策の成果や、CRO事業譲渡に係る諸費用が計画を下回ったことなども寄与した。なお特別利益に事業譲渡益15億88百万円を計上、特別損失に投資有価証券評価損3億82百万円を計上した。

 マーケティング支援(消費財・サービス)事業は売上高が12.7%増の216億91百万円、営業利益が3.0倍の2億27百万円だった。売上面はパネル調査やカスタムリサーチが堅調に推移し、ドコモ・インサイトマーケティングの新規連結も寄与した。利益面は増収効果で人件費や投資費用等の増加を吸収した。

 マーケティング支援(ヘルスケア)事業は、売上高が11.7%減の66億09百万円、営業利益が8.0%増の11億86百万円だった。売上面はCRO(医療品開発業務受託機関)事業売却の影響で減収だが、主力のリサーチ事業が堅調に推移し、収益性が改善した。

 ビジネスインテリジェンス事業は、売上高が7.2%減の37億26百万円、営業利益が3.3%増の3億67百万円だった。売上面は前期の大型案件の反動で減収だが計画を上回り、利益面も価格設定見直しや業務効率化等の効果で計画を上回った。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が150億57百万円で営業利益が1億87百万円、第2四半期は売上高が169億70百万円で営業利益が15億94百万円だった。

 通期連結業績予想は2月6日付で売上高を据え置き、各利益を上方修正して、売上高が24年6月期比7.5%増の680億円、営業利益が36.8%増の45億円、経常利益が27.0%増の45億円、そして親会社株主帰属当期純利益が52.6%増の37億50百万円としている。配当予想は据え置いて24年6月期比2円増配の45円(第2四半期末22円50銭、期末22円50銭)としている。予想配当性向は45.8%となる。なお25年6月期より中間配当を実施した。

 第2四半期累計(中間期)の各利益が計画を上回ったため、通期利益予想は期初計画に対して営業利益を7億円、経常利益を7億円、親会社株主帰属当期純利益を50百万円それぞれ上方修正し、期初計画に対して増益幅が拡大する見込みとした。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。

■株価は切り返しの動き

 株価は直近安値圏から切り返しの動きを強めている。上方修正を評価して出直りを期待したい。2月6日の終値は1634円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS98円21銭で算出)は約17倍、今期予想配当利回り(会社予想の45円で算出)は約2.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS844円73銭で算出)は約1.9倍、そして時価総額は約661億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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