イオンリテール、生成AI活用の従業員支援システム全国約390店舗に導入へ

■膨大な業務マニュアルをAIが学習、従業員の即時サポートを実現

 イオン<8267>(東証プライム)グループのイオンリテールは、2025年6月に、生成AIを活用した「AIアシスタント」を関東・北陸信越・東海・近畿・中四国の約390店舗に実装する計画を発表した。このシステムは従業員向けチャットボットとして機能し、これまで膨大な量の文書で管理されていた業務マニュアルや関連法規を学習したAIが、従業員からの質問に対して適切な回答を提供する。同社はこれを「事前の読み込み不要の次世代型従業員マニュアル」と位置づけている。

 新導入される「AIアシスタント」により、特に新入社員や若手従業員が顧客対応における問題をより速やかに解決できるようになり、業務習熟のスピードも向上すると期待されている。また、従来は長期間の経験や知識の蓄積が必要だった専門的職務についても、関連知識やプロセスがシステム内に集約されることで、より多くの従業員が担当可能になるという利点がある。

 初期段階では、イオンラウンジの案内、免税対応、拾得物の取り扱い、公共料金支払い、株主優待制度など、顧客から頻繁に問い合わせのある事項への対応が主な機能となる。今後のアップデートでは対応範囲を拡大し、店舗や事業所のあらゆる問題に対して適切な情報を提供できるシステムへと進化させる予定だ。イオンリテールはこのITシステム活用を通じて、従業員の働きがいと生産性向上を図り、顧客満足度の一層の向上を目指すとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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