ジェネレーションパス、環境配慮型「グラフェン量子ドット」特許取得、5機能統合ナノ素材が誕生

■金属フリーで高性能、次世代繊維技術を事業拡大の柱に

 ジェネレーションパス<3195>(東証グロース)は8月13日、連結子会社の青島新嘉程家紡有限公司が「グラフェン量子ドット、及び、その製造方法」に関する特許(特許第7704346号)を取得したと発表した。遠赤外線保温・蓄熱保温・抗菌・防ダニ・静電気防止の5機能を一体化した革新的ナノ素材で、秋冬用寝具や衣類、ヘルスケア、スマートテキスタイル分野での活用を見込む。環境負荷低減と高機能性の両立を目的に、同社グループが独自研究開発を進めて実用化に至った。

 グラフェンは高強度・高熱伝導・高電子移動性を備え「21世紀の万能材料」と呼ばれるが、同社グループはこれを10nm以下に微細化した「グラフェン量子ドット」により分散性・加工性を大幅に向上させた。表面に多数の官能基を持たせることで複合化が容易となり、植物由来成分フラボノイドを付加することで金属を使わずに抗菌・防ダニ性を実現。従来比で蓄熱保温性12%以上向上、熱再放射温度25%以上改善、抗菌活性値5.8を安定的に達成するなど、性能・安全性・コスト効率の面でも優位性を確保した。金属フリーで生体適合性に優れ、肌刺激やアレルギーリスクが極めて低い点も特徴だ。

 同技術は寝具、アパレル、ヘルスケア、スマートテキスタイルなど多分野での展開を視野に、異素材との複合化による高機能繊維開発やOEM供給、ブランド連携、特許ライセンス事業を推進する。既に大手小売店で採用実績があり、SDGs適合素材として環境性能と耐久性を両立。現時点で業績への影響は軽微と見込むが、中長期的には「高機能繊維×サステナブル素材」戦略の中核技術として事業拡大と企業価値向上を目指す方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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