ピックルスホールディングス、中間期大幅増益で通期再上振れへ、価格改定とコスト抑制奏功で株価も年初来高値更新

(決算速報)

 ピックルスホールディングス<2935>(東証プライム)は、9月30日に26年2月期第2四半期累計(中間期)連結業績を発表した。大幅増益だった。増収効果に加え、製品価格改定、原料野菜仕入価格の安定推移、労務費・物流費抑制などが寄与した。通期は9月22日付で上方修正して大幅増益予想としている。中間期の進捗率が高水準であることを勘案すれば、通期会社予想は再上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は急伸して年初来高値更新の展開だ。1倍割れの低PBRなども評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■26年2月期中間期大幅増益、通期は再上振れの可能性

 26年2月期第2四半期累計(中間期)連結業績(9月22日付で上方修正)は売上高が前年同期比2.9%増の223億21百万円、営業利益が40.5%増の15億69百万円、経常利益が38.5%増の16億23百万円、親会社株主帰属中間純利益が38.1%増の11億02百万円だった。

 大幅増益だった。コンビニエンスストアが実施したキャンペーン効果などによる増収効果に加え、製品価格改定や値引き抑制などの販売条件適正化、原料野菜仕入価格の安定推移、労務費・物流費抑制などが寄与した。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が110億38百万円で営業利益が6億19百万円、第2四半期は売上高が112億83百万円で営業利益が9億50百万円だった。

 通期の連結業績予想(9月22日付で上方修正)は、売上高が前期比0.4%増の417億円、営業利益が62.6%増の20億80百万円、経常利益が59.8%増の21億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が50.3%増の14億40百万円としている。配当予想(9月22日付で第2四半期末2円上方修正)は前期比3円増配の29円(第2四半期末15円、期末14円)としている。連続増配で予想配当性向は25.2%となる。

 売上面は消費者の節約志向の影響を受けるが、利益面は前期の天候要因の影響緩和による原価率改善を見込んでいる。重点施策として、営業面は各種キャンペーンなど効果的な販促活動、商品規格や販売価格の見直しによる値上げ、新規取引先の開拓や既存取引先の深耕、製造面は製品の集約、不採算アイテムの見直し、省力化などによる生産コスト改善、24年12月に稼働した茨城工場における効率的な製造、原料調達面では契約栽培の拡大による安定調達、産地の分散化などを推進する。

 中間期の進捗率が売上高54%、営業利益75%、経常利益75%、親会社株主帰属当期純利益77%と高水準であることを勘案すれば、通期会社予想は上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は年初来高値更新の展開

 株価は急伸して年初来高値更新の展開だ。1倍割れの低PBRなども評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。9月30日の終値は1163円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS115円15銭で算出)は約10倍、今期予想配当利回り(会社予想の29円で算出)は約2.5%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1482円42銭で算出)は約0.8倍、そして時価総額は約150億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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