三菱鉛筆、インド合弁会社「UNI LINC INDIA」事業開始、インド市場で新標準へ

■ボールペン生産から着手、価格競争力と品質で市場開拓

 三菱鉛筆<7976>(東証プライム)は10月2日、インドのLINC LIMITEDと共同で設立した合弁会社「UNI LINC INDIA PRIVATE LIMITED」の事業開始を発表した。新会社はグジャラート州を拠点とし、資本金は200百万ルピー(約340百万円)、出資比率は三菱鉛筆51%、LINC社49%である。両社の強みを融合させ、日本の技術と品質を基盤に、インド市場に適した筆記具を提供することを目指す。工場は9月から稼働し、10月1日には開所式が行われ、両社関係者が出席した。

 事業の第一弾として、インド市場の需要に応じた価格帯でのボールペン生産を開始した。三菱鉛筆の品質基準を維持しつつ、現地のボリュームゾーンを狙う戦略をとる。その後は製品ポートフォリオを段階的に拡大し、より付加価値の高い筆記具展開を進めることで、インド市場でのポジション強化を図る。両社は「新しい筆記具のスタンダード」を提案し、ユーザーの選択肢を広げることを目標としている。

 同事業は三菱鉛筆の中期経営計画「2025-2027」の重点施策「筆記具事業の成長継続と多角化推進」に沿うものでもある。UNI LINC INDIAは将来的にASEAN市場への展開強化やグローバルサプライチェーン拠点の役割も担う予定である。筆記具業界がデジタル化や環境意識の高まりに直面する中、同社は「世界一の表現革新カンパニー」を掲げ、インドから世界に向けてシェア拡大とブランド浸透を加速していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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