リコー、金融業務特化型LLMを開発、10月末から個別提供開始

■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能

 リコー<7752>(東証プライム)は10月2日、金融業務に特化した大規模言語モデル(LLM)を開発し、10月末から個別提供を開始すると発表した。700億パラメータ規模の自社製LLMに金融業務の専門用語や実務知識を学習させたもので、融資稟議書のドラフトを自動生成するDifyアプリケーションと組み合わせ、金融業界の業務効率化を支援する。同社はこれらをリコージャパンが提供する「RICOHオンプレLLMスターターキット」に搭載し、セキュアで包括的なAIパッケージとして今冬から提供を拡大する。さらに、10月9~10日に開催される「金融国際情報技術展2025(FIT2025)」に参考出展する予定である。

 金融業界では生成AIを活用した効率化の動きが広がる一方、専門知識や業界特有の表現、複雑な帳票の取り扱いが課題となってきた。リコーが開発した金融特化型LLMは、金融用語や各種図表の読解機能を備え、融資稟議書など高度な業務文書作成を支援する。暗黙知を形式知化することで属人化を解消し、過去事例の検索や文書作成時間を大幅に短縮することが可能となる。これにより、業務品質と情報資産の活用度を向上させ、削減した時間を営業活動や顧客対応に充てることで顧客満足度の向上につなげる狙いがある。

 リコーは1980年代からAI研究を進め、2015年以降は深層学習を活かした製造業向け応用、2021年からは自然言語処理による「仕事のAI」を提供してきた。さらに2022年からLLM研究を加速し、2023年には独自モデルを発表。オンプレミス環境に対応した大規模LLMの開発も進め、画像認識・音声認識を含む幅広い技術基盤を整えている。同社は今後も、金融をはじめとする多様な業種の業務自動化と生産性向上を支援する方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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