アンジェス、末梢動脈疾患治療薬「コラテジェン」が米国FDAから画期的新薬指定

■世界2億人が罹患する深刻な疾患に新たな治療選択肢

 アンジェス<4563>(東証グロース)は9月18日、米国で開発中の遺伝子治療用製品「コラテジェン」が、米国食品医薬品局(FDA)よりブレイクスルーセラピー(画期的新薬)に指定されたと発表した。この指定は、重篤な疾患や生命を脅かす疾患の治療を目的とした薬剤開発の迅速化を図るものである。コラテジェンは、末梢動脈疾患の治療薬として開発されており、既存の治療法よりも顕著な改善を示す可能性が認められたことを意味する。

 末梢動脈疾患は世界中で2億人が罹患する深刻な疾患である。この病気は複雑な病態を示し、潰瘍、感染症、さらには下肢切断など重篤な合併症を引き起こす可能性がある。特に下肢の大切断後の5年死亡率は57%と、肺がんに次ぐ高さである。コラテジェンは、血行再建術を必要としない虚血性潰瘍を有する患者に対して、比較的初期段階から治療を開始することで、潰瘍の治療や下肢切断までの期間延長、患者のQOL向上が期待されている。

 アンジェスは、今回のブレイクスルーセラピー指定による当連結会計年度の業績予想への影響はないとしている。しかし、この指定によりコラテジェンの開発が加速することから、中期的な企業価値向上に寄与すると考えている。グローバルな治療ガイドラインでも早期からの治療が推奨されており、コラテジェンは末梢動脈疾患患者に新たな治療の選択肢を提供する可能性を秘めた画期的な遺伝子治療薬として注目されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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