【株式市場】「高市トレード」炸裂、防衛・先端技術株に買い殺到、日経平均が初の4万7000円台突破

■積極財政・成長投資に高まる期待、海外勢も変革を評価

 東京株式市場は10月6日前場、大幅な上昇を記録し、日経平均株価は前場で一時1900円を超える急騰を見せ、終値では2065円86銭高の4万7835円36銭と過去最高値を更新した。東証株価指数(TOPIX)も89.51ポイント高の3218.68と急伸し、取引時間中の史上最高値を記録。背景には、自民党の新総裁に就任した高市早苗氏の積極的な財政政策への期待があり、燃料価格の抑制や消費税減税の検討、医療・介護分野への支援表明が市場に好感された。

 特に、防衛や経済安全保障、半導体、AI、量子、宇宙、エネルギーといった国家戦略分野への大胆な資金投入姿勢が強調されたことで、関連銘柄への物色が活発化。三菱重工業<7011>(東証プライム)、川崎重工業<7012>(東証プライム)などの防衛関連株を中心に「高市トレード」が広がり、機械、電気機器、不動産、輸送用機器など幅広い業種に買いが波及した。一方で、金利上昇観測が後退したことにより、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東証プライム)など銀行株は下落した。

 東証プライム市場では全体の約8割にあたる1392銘柄が値上がり。値上がり率ランキングでは、モブキャストHD<3664>(東証グロース)が+66.67%、ビーマップ<4316>(東証グロース)が+29.70%、FFRIセキュリティ<3692>(東証グロース)が+19.56%など、宇宙・セキュリティ・量子・生成AI分野を軸とした中小型グロース株が上位に名を連ねた。女性初の総裁誕生による「変革」イメージも市場にポジティブに作用し、国内外の投資家心理を大きく刺激する結果となった。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■山口県周南市で始動、燃料電池の定置型電源活用で脱炭素電力供給を検証  ホンダ<7267>(東証プ…
  2. ■LINEリサーチ発表、上半期トレンド総括と最新6月期の動向  LINEヤフー<4689>(東証プ…
  3. ■休廃業・解散は減少も淘汰続く、新興市場の課題鮮明に  東京商工リサーチは7月31日、国内ドローン…
2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■自民党人事でハト派ムード先行、逆張りで妙味狙う投資戦略も  今週の当コラムは、ハト派総裁とタカ派…
  2. ■総裁選関連株が再び脚光、政権交代期待が市場を刺激  今週の最注目銘柄は、さいか屋<8254>(東…
  3. ■金先物関連株、最高値更新で安全資産需要が強まる  日本取引所グループ<8697>は9月24日、今…
  4. ■石破首相辞任表明後も市場は急落回避、投資家の買い意欲継続  「一寸先」は、不確実で予測が難しい。…
  5. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  6. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る