リボミック、軟骨無形成症治療薬の第Ⅱ相試験で有効性確認、既存薬を上回る伸長効果

■高用量群でも安全性と有効性を確認、投与負担軽減に道

 リボミック<4591>(東証グロース)は10月7日、軟骨無形成症の治療薬「umedaptanib pegol(RBM-007)」について、第Ⅱ相臨床試験の高用量群(コホート2)のトップライン結果が良好であったと発表した。試験は5〜14歳の小児患者を対象に行われ、低用量(週1回)群に続いて、高用量(隔週)群においても有効性と安全性が確認された。特に、5名中3名(コホート1)、6名中5名(コホート2)で身長の伸展速度が増加し、4名では年間2.0〜5.0cmの顕著な伸長が見られた。これらの結果は、既承認薬「ボックスゾゴ」の平均伸展速度(+1.7cm/年)を上回る成績であった。

 コホート1・2の両群では、有意な副作用は確認されておらず、治療の継続性と安全性にも良好な評価が得られている。投与量を増やすことで投与間隔の延長も可能であり、毎日投与が必要な既存薬に対し、umedaptanib pegol は週1回または隔週での投与で同等以上の効果が見込まれることから、治療負担の軽減という面でも有望視されている。これらの結果により、同薬の概念実証(POC)に成功したとされ、開発の進展が期待される。

 今後、同社は第Ⅲ相試験を2026年度第1四半期に開始し、2027年度内の完了を目指す。試験では、対象年齢を2歳程度まで引き下げ、投与量を1mg/kgに増量することで、より高い治療効果を検証する方針である。厚労省の希少疾病用医薬品指定を受けていることから、優遇措置を活用し、2028年度内の医薬品承認を目標としている。umedaptanib pegol はFGF2の過剰な働きを抑えることで、低身長を伴う希少難病である軟骨無形成症の根本治療薬として期待されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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