幸楽苑、9月度既存店売上6%増、芋煮らーめんなど施策奏功

■創業71周年で郡山ブラックを特別提供

 幸楽苑ホールディングス<7554>(東証プライム)は10月8日、2026年3月期9月度の直営店売上速報を発表した。既存店売上高は前年同月比6.0%増となり、上期累計では10.3%増を記録した。客数は7.8%増と好調を維持したが、客単価は1.7%減とやや減少した。一方で、全直営店ベースでは売上高が前年同月比2.8%増、客数5.5%増、客単価2.5%減と、既存店と同様の傾向が見られた。店舗数は前年同月比で8店減の347店となったが、稼働率は高水準を保っている。

 販売施策としては、9月1日から期間限定で「山形風芋煮らーめん」(税込890円)を全店で提供した。これは山形内陸地方の郷土料理「芋煮」を中華そばのスープにアレンジしたもので、地域色の強いメニューで新規客の獲得を狙った。また、創業71周年を記念し、9月6日から3日間限定で「郡山ブラック」「郡山ブラック素らーめん餃子セット」の2商品をワンコイン(税込500円)で販売した。郡山市のご当地ラーメンである「郡山ブラック」は、たまり醤油を用いた黒いスープが特徴で、顧客の反響も大きかったと見られる。

 前年同月と比較すると、売上高および客数はやや鈍化傾向にあるが、期間限定商品の投入や周年施策による集客効果が数字を下支えした形だ。特に「芋煮らーめん」などの地方色ある商品開発と、記念価格による戦略的価格訴求は、幸楽苑のブランド価値向上とリピーター獲得に一定の効果を示している。今後も地域密着型メニューや販促企画を軸に、既存店売上の維持と新規顧客の獲得を図るとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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