栗林商船、6隻体制へ増強、RORO船「神明丸」就航で海上モーダルシフト加速

■東京〜大阪・仙台〜大阪間で利便性向上、主要港寄港回数を拡大

 栗林商船<9171>(東証スタンダード)は10月22日、RORO船「神明丸」の運航を開始し、運航隻数を従来の5隻から6隻体制へ増強したと発表した。東京〜大阪間や仙台〜大阪間など日本の主要幹線航路における増便により、物流の安定化と輸送能力の強化を図るとともに、同社が推進する海上モーダルシフトを加速させる。これは「2025年2月公表の中期経営計画」で掲げた環境負荷低減施策の一環であり、国民生活の向上に資する取り組みとして位置付けられている。

■ドライバー不足対応と環境負荷低減を両立

 同社によると、海上輸送への転換によりCO2排出量はトラック輸送比で70%以上削減可能で、仙台〜大阪間では1台あたり2・32トンの削減が見込まれる。これは一般的なガソリン車が年間に排出するCO2量に相当する水準である。大阪港など主要港への寄港回数を拡大し、仙台〜大阪間では同社が唯一のRORO船事業者として利便性向上に寄与する。2024年度実績で定期運航率98・78%を維持しており、災害時などに陸路が遮断された際のBCP対策にも活用されている。また、トラックドライバー不足を背景にした「2024年問題」に対応し、東京〜大阪間の輸送時間を従来の10〜12時間から3時間に短縮するなど、長時間労働の抑制と安定輸送の確保にも貢献する。

 同社は苫小牧、釧路、仙台、東京、清水、名古屋、大阪を結ぶ海上輸送網と約3300台のトレーラーを活用した海陸一貫輸送を強みとしており、今後も環境経営を軸に持続可能な物流体制を強化する方針を示している。中計では「サステナビリティ経営」を重点テーマに掲げ、具体的なCO2削減目標を設定。海上モーダルシフトの推進と高い定期運航率を背景に、環境対応と物流効率化の両立を進める構えだ。寄港便数は東京港発大阪行きが4便から5便、仙台行き・苫小牧行きも各5便から6便へと拡大。同社は今後も安全で信頼性の高い輸送サービスを通じ、環境・労働・物流の3課題解決に資する取り組みを進めていくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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