【マーケットセンサー】日銀、30年ぶりの0.75%利上げを決定、金融正常化への転換点

【日銀タカ派シフトで市場は分岐点、出遅れ「円高メリット株」に勝機】

■30年ぶりの高金利水準、金融正常化を明確化

 日本銀行は12月19日、金融政策決定会合において、政策金利を0.75%に引き上げることを決定した。全員一致での決定であり、金利水準としては約30年ぶりの高水準となる。背景には、国内の経済・物価情勢の改善がある。長期にわたり続いてきた異例の金融緩和政策から、段階的な正常化へと舵を切る姿勢を明確にした。物価安定目標の実現に向け、「物価の番人」としての役割を一段と重視する姿勢が鮮明になった。

■利上げ継続を視野、市場と実体経済への影響

 今後について日銀は、経済・物価動向を慎重に見極めながら、利上げを通じた緩和政策の調整を継続する方針である。インフレ抑制と金融市場の安定の両立を図る狙いだが、市場への影響は避けられない。円相場は利上げ発表を受けて上昇する可能性があり、国内の短期金利上昇は貸出金利へ波及する見通しだ。企業や個人の借入コスト増による投資・消費活動への影響も懸念され、経済運営は極めて重要な局面を迎えている。

■円高メリット株に注目、割安・高配当が下支え

 株式市場は今回の決定を大きな分岐点として注視している。先行して利下げを決めた米連邦準備制度理事会(FRB)の動向と相まって、為替相場が円高・ドル安に振れるシナリオが現実味を帯びてきたためだ。これまで円安による輸入コスト高に苦しんできたセクターには追い風となる。

 なかでも注目されるのが「円高メリット株」である。IT化による需要減で低迷してきた紙・パルプ関連銘柄は、輸入原材料価格の低下による業績改善が期待される。王子ホールディングスやレンゴーなど業界大手を含め、PBR1倍割れの割安銘柄が多く、配当利回り4%超の高配当株も散見される。日銀の歴史的決断が市場に「掉尾の一振」をもたらすか、その真価が問われている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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