日立、工場設備の故障診断支援AI「現場サポートAIナビ」提供開始

■設備図面とOTデータを活用、新規故障にも対応

 日立製作所<6501>(東証プライム)は2月3日、工場の設備故障診断を支援するAIエージェント「現場サポートAIナビ(Field Support AI Navi)」の提供を開始した。HMAX Industryのラインアップの一つとして位置付け、保全員が生産設備の点検中に故障を発見した際、タブレット端末などから質問することで原因と対策を提示する仕組みである。新規事象に対しても次に取るべき行動を明確に示せる点が特徴だ。

 同ソリューションは、ディスクリート産業やプロセス産業の製造現場を対象に、動力設備や制御装置、ポンプ、バルブなど幅広い機器に対応する。設備図面を生成AIが読み取れる形に変換し、ナレッジグラフとして活用するほか、保全記録などのOTデータと、STAMPに基づく同社独自の設備故障原因分析プロセスを学習させることで、一般的な保全技術者と同等以上の診断を可能にした。大手製造業での試験運用や共同検証の実績もある。

 提供形態は、既存システムを強化するためのAPIaasや、導入期間を短縮できるパッケージ型など、顧客ニーズに応じて選択できる。製造業では熟練技術者の減少や拠点のグローバル化を背景に労働力不足が深刻化しており、技能伝承と現場負荷の軽減が課題となっている。同社は将来的に、現場データをリアルタイムで収集・分析するフィジカルAIへの発展も視野に、フロントラインワーカーの生産性向上を支援するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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