トレジャー・ファクトリー、26年2月期は上振れの可能性、既存店売上が想定以上に好調
- 2026/1/26 07:47
- アナリスト銘柄分析

トレジャー・ファクトリー<3093>(東証プライム)は、総合リユース業態のトレジャーファクトリーや服飾専門リユース業態のトレファクスタイルなどリユースショップを複数業態で全国展開し、成長戦略としてSDGs推進とともに、生活に密着したリユースの総合プラットフォーム構築を目指している。26年2月期も増収増益予想としている。第3四半期累計は既存店売上が計画以上に好調に推移し、2桁増収増益で過去最高と順調だった。既存店売上が想定以上に好調であることなどを勘案すれば通期会社予想は上振れの可能性があり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。なお1月13日に株主優待制度の一部変更(割引券からアプリポイントへ変更)を発表した。株価は水準を切り上げて反発の動きを強めている。週足チャートで見ると26週移動平均線を回復した。基調転換を確認した形だ。好業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。
■リユースショップを複数業態で全国展開
総合リユース業態のトレジャーファクトリーや服飾専門リユース業態のトレファクスタイルなど、リユースショップを複数業態で首都圏・直営店中心に全国展開している。25年7月には新業態としてトレファク楽器1号店をオープンした。また周辺事業・新規事業として、BtoBライブネットオークション事業、引越・買取サービスのトレファク引越事業、不動産売買・仲介を行うトレファク不動産事業、終活・生前整理サービスのレガシー事業、ドレスやブラックフォーマルをレンタルするECレンタル事業「Cariru」なども展開している。
M&A・アライアンスとしては、20年10月に静岡県中心にリユースショップ直営店を展開するピックアップジャパンを子会社化、23年10月に愛知県中心にゴルフ専門リユースショップ「ゴルフキング」を展開するアクオを子会社化、24年2月にゴルフ専門リユースショップ「ゴルフキッズ」を展開する子会社GKファクトリーがアクオを吸収合併した。25年10月にはアレス・マネジメント・コーポレーション(ニューヨーク証券取引所:ARES)傘下で物流不動産業界のリーディングカンパニーである日本GLPと業務提携し、日本GLPが提供する物流拠点支援サービス「GLPコンシェルジュ プロマッチ」においてトレファク法人在庫買取サービスの提供を開始した。25年11月にはエンプティが運営する無人店舗型ドレスレンタルサービス「Empty Dressy」事業を譲り受けた。
海外はタイ(16年3月進出)のバンコクで直営店を展開し、台湾では現地法人Treasure Factory(21年4月設立)が22年12月に1号店をオープンした。また25年9月には米国に連結子会社を設立した。
26年1月末時点の店舗数は、グループ合計320店舗(タイ5店舗と台湾2店舗を含むトレジャーファクトリーが106店舗、台湾1店舗を含むトレファクスタイルが102店舗、トレファクスポーツアウトドアが10店舗、ブランドコレクトが9店舗、ユーズレットが13店舗、トレファクマーケットが2店舗、トレファク楽器が1店舗、子会社のカインドオルが39店舗、ピックアップが14店舗、ゴルフキッズが13店舗、ゴルフキングが11店舗)で、このうち直営店は289店舗である。
生活に密着したリユースの総合プラットフォーム構築を目指し、マルチブランドの業態展開による販売力やマルチチャネルによる仕入力を強みとしている。収益面の季節特性としては、引越シーズンで生活家電や家具の構成比が高まる第1四半期(3月~5月)の利益率が高くなり、単価の低い夏物衣料が主力となる第2四半期(6月~8月)の利益率が低くなる傾向がある。
■28年2月期経常利益56億円目標
中期経営計画(ローリング方式により毎年4月に更新、26年2月期~28年2月期)では、最終年度28年2月期の目標数値として店舗数388店舗、売上高503億円、経常利益56億円、経常利益率9.7%を掲げている。配当性向は30%以上を目標とする。なおM&Aについては織り込んでいない。
基本方針として、リユース事業の成長、新規事業への投資、海外市場での成長、M&Aによる成長、DX投資による成長を掲げている。リユース事業の成長では関東・関西・東海・九州を中心に年間30~40店のペースで出店し、リユースのネットワークを拡大する。新規事業への投資ではコアとなるリユース事業に加えて、相乗効果・補完関係のあるリユース周辺事業等への継続的投資により成長基盤の拡大を図る。海外事業では、タイおよび台湾において事業体制の整備と収益改善を進めながら新規出店を行うほか、新規地域への進出を検討する、M&Aによる成長では、相乗効果・補完関係のあるM&Aを積極的に実行し、成長を加速する。DX投資では、グループ全体のシステム開発力を活用し、ITやAIを使った業務効率化とイノベーションを起こし、新たなビジネス機会の創出を図る。
■26年2月期増収増益予想、さらに上振れの可能性
26年2月期の連結業績予想は売上高が前期比9.6%増の462億52百万円、営業利益が9.5%増の44億20百万円、経常利益が8.8%増の44億41百万円、親会社株主帰属当期純利益が11.0%増の30億08百万円としている。配当予想は前期比3円増配の39円(第2四半期末19円、期末20円)としている。前期の年間36円には記念配当2円が含まれているため、普通配当ベースでは5円増配となる。予想配当性向は30.4%である。
第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比15.3%増の351億98百万円、営業利益が12.2%増の33億46百万円、経常利益が13.4%増の34億14百万円、親会社株主帰属四半期純利益が14.7%増の22億47百万円だった。
2桁増収増益で過去最高と順調だった。既存店売上が計画以上に好調だった。営業利益の前年同期比3億64百万円増益の分析は、単体・既存店影響で5億89百万円増加、単体・当期新店影響で2億円減少、単体・退店影響で1億03百万円減少、単体・その他影響で4億55百万円減少(店頭買取以外の買取チャネルの人員増加で1億16百万円減少、ECや買取強化のための広告宣伝費増加で31百万円減少など)、子会社の利益貢献で5億33百万円増加だった。
主要KPIとして、単体ベースの既存店売上高は前年同期比104.8%(販売件数は105.1%、販売単価は99.7%)だった。インフレ下でのリユース品への需要拡大と低単価商材の販売促進により件数が増加、単価は横ばいだった。単体ベースの既存店売上総利益率は前年同期比横ばいの64.9%だった。連結ベースのEC売上比率は15.0%となった。連結ベースの仕入高は17.6%増加した。連結ベースの新規出店は合計28店舗、退店は2店舗だった。年間出店目標30店舗~35店舗に対して順調に進捗した。なお26年1月末時点のグループ合計店舗数(海外およびFCを含む)は320店舗となった。
全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が118億43百万円で営業利益が14億96百万円、第2四半期は売上高が106億10百万円で営業利益が4億23百万円、第3四半期は売上高が127億45百万円で営業利益が14億26百万円だった。収益面の季節特性としては、引越シーズンで生活家電や家具の構成比が高まる第1四半期(3月~5月)の利益率が高くなり、単価の低い夏物衣料が主力となる第2四半期(6月~8月)の利益率が低くなる傾向がある。
通期の連結業績予想は据え置いて増収増益予想としている。前提として単体ベースの既存店売上は前期比102%、連結ベースの売上総利益率は0.8ポイント上昇の59.9%、販管費比率は0.9ポイント上昇の50.4%としている。
第3四半期累計の進捗率は売上高76%、営業利益76%、経常利益77%、親会社株主帰属当期純利益75%と順調だった。外部環境の不透明感を考慮して保守的な前提としているが、既存店売上の好調を勘案すれば通期会社予想は上振れの可能性があり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
なお月次売上状況(単体直営店の店舗売上、前年同月比速報値)を見ると、25年12月は全店が112.3%、既存店が103.4%(21年9月から52ヶ月連続前年比プラス)だった。12月は休日日数が前年より1日少なかったが、月後半の気温低下に伴う冬物衣料の需要増を的確に取り込み、売上を牽引した。また服飾雑貨、ホビー、スポーツ・アウトドア用品なども順調だった。25年3月~12月の累計出店は27店舗、退店は3店舗だった。
■株主優待制度は毎年2月末の株主対象、26年2月末より一部変更
株主優待制度(詳細は会社HP参照)は毎年2月末時点の1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。1月13日に一部変更を発表した。従来は紙面にて割引券を配布していたが、変更後は同社公式アプリ「トレファクアプリ」を通じてトレポ(店頭やECサイトでの買物時に1ポイント=1円で利用できる「トレファクアプリ」上のポイント)を付与する。26年2月末対象より適用する。
■株価は反発の動き
なおJPX総研および日本経済新聞社が共同で算出するJPX日経中小型株指数の25年度(25年8月29日~26年8月28日)の構成銘柄として選定された。
株価は水準を切り上げて反発の動きを強めている。週足チャートで見ると26週移動平均線を回復した。基調転換を確認した形だ。好業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。1月23日の終値は1772円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS128円37銭で算出)は約14倍、今期予想配当利回り(会社予想の39円で算出)は約2.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS444円44銭で算出)は約4.0倍、そして時価総額は約431億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)





















