
■虚血性心筋症による重症心不全が対象、標準治療で効果不十分な患者に新たな選択肢
クオリプス<4894>(東証グロース)は3月6日11時、ヒト(同種)iPS細胞由来心筋細胞シートについて、厚生労働省から日本での条件及び期限付き製造販売承認を取得したと発表した。対象は、薬物治療や侵襲的治療を含む標準治療で効果が不十分な虚血性心筋症による重症心不全の治療である。2026年2月19日に開催された薬事審議会再生医療等製品・生物由来技術部会で承認が妥当と判断されており、同判断を受け正式承認に至った。
同製品(製品名「リハート」)は、健康なドナー由来のiPS細胞から分化させた心筋細胞をシート状に加工した再生医療等製品である。薬物療法や手術などの標準治療でも回復が難しい虚血性心筋症による重症心不全患者を対象とする。従来、重症患者には心臓移植や補助人工心臓などの選択肢があるが、ドナー不足や年齢制限、感染症や脳神経障害のリスクなど課題が多かった。同製品は移植細胞から分泌されるサイトカインによるパラクライン効果で血管新生を促進し、虚血部位の修復を通じて心機能や運動耐容能の改善・維持が期待される。
同製品は日本発かつ世界初のiPS細胞による再生医療等製品で、2025年10月24日付で希少疾病用再生医療等製品にも指定されている。今回の条件期限付き承認を受け、同社は速やかに保険収載申請を行う方針だ。保険収載後は製造販売後調査として目標症例数75例の全例調査を実施し、本承認の取得を目指す。国内販売は2026年秋頃を計画しており、海外展開も視野に取り組みを進めるとしている。
■iPS関連期待と買い戻しで上値追い
株価は前日比400円高の7700円まで上昇し急騰している。朝方は7160円まで下押す場面もあったが、その後は買いが優勢となり一時7980円まで上伸。出来高は54万株超と商いも膨らんだ。信用売り残が1000株と極端に少なく信用倍率は818倍と高水準で、売り方の買い戻しが株価を押し上げやすい需給構造にある。2月に12400円の年初来高値を付けた後の調整局面からの反発局面として、短期資金の流入も目立つ展開となった。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)






















