CRI・ミドルウェアは画質劣化なしで1/2に圧縮する、「CRI DietCoder」を提供開始

新製品&新技術NOW

■画質を劣化させることなく圧縮し、高画質かつ軽量な動画データを実現

 CRI・ミドルウェア<3698>(東マ)は、動画関連の新製品として、H.264やMP4等の動画フォーマットで圧縮済みの動画データを、さらに画質劣化なしで1/2に圧縮する、高圧縮ソフトウェアトランスコードシステム「CRI DietCoder(シーアールアイ ダイエットコーダー)」の提供を開始する。
 一般的にトランスコーダーの役割は、再生デバイスに合わせて動画フォーマットを変換することだが、「CRI DietCoder」はフォーマット変換に加えて、画質を劣化させることなく圧縮し、高画質かつ軽量な動画データを実現した。

■データ送信にかかる通信コストも1/2 に削減

 動画データサイズを1/2 にすることで、データ送信にかかる通信コストも1/2 に削減できる。例えば、動画配信サービスで、スマートフォンで視聴するユーザーを対象とした場合、スマートフォンの定額小容量プラン2GBで視聴できるのは9時間分の動画コンテンツとされている(2016年1月26日現在、中画質512kbpsの場合)。動画データサイズを1/2 にすることで、同じプランのユーザーに、2 倍となる18時間分のコンテンツを提供でき、ユーザー満足度のアップにつながる。

■二つの動画データの大きな課題を一気に解決

 動画のニーズは高まっているものの、課題もある。例えば、動画はエンターテインメントだけでなく、監視カメラやドライブレコーダーのように、ビッグデータと呼ばれる記録データとしても多用される。このような動画のニーズにともない、音楽や画像に比べて圧倒的にデータサイズが大きい動画は、通信やストレージ(データの保存場所)にかかる莫大なコストが課題となっている。

 また、動画データは、スマートフォン、PC、タブレットなど、再生するデバイスに適したフォーマットにトランスコード(変換・圧縮)する必要がある。その際、通信コストを抑えるためにデータサイズを小さくすると画質劣化が起こり、視聴ユーザーの満足度が低下する。逆に画質を優先するとデータサイズが大きくなり、通信コストが高くなるため配信できる時間が短くなる。データの圧縮度合いと画質にはジレンマがあり、それを解決するには熟練したトランスコード技術や、動画データを目でチェックして劣化部分を修復するといったアナログかつ膨大な作業が必要となる。

 これら二つの動画データの大きな課題を一気に解決するのが「CRI DietCoder」である。今後のニーズが一層高まるものと予想される。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る