【狙い場・買い場】住友ゴム工業は暖冬で冬タイヤ不振で前期減益、今期は増収増益、年55円配当で利回り3.5%

狙い場・買い場

 住友ゴム工業<5110>(東1)は、ミニゴールデンクロスを示現。割安感があり、配当利回り妙味が増す銘柄として注目したい。

 同社は、2020年を目標年度とする長期ビジョン「VISION 2020」の実現に向けて、低燃費タイヤなどの高付加価値商品の更なる拡販を推進するほか、新市場・新分野に積極的に挑戦し、グループを挙げて事業の成長と収益力の向上を目指して様々な対策に取り組んでいる。

 主力のタイヤ事業において、新興諸国での販売が低迷したことに加えて、国内の冬タイヤ販売も暖冬により想定を下回り、前2015年12月期業績実績は、売上高が8486億6300万円(前の期比1.3%増)、営業利益が770億6700万円(同10.6%減)、経常利益が788億9400万円(同10.3%減)、純利益が558億3400万円(同4.9%増)に着地。

 今16年12月業績予想は、売上高が8600億円(前期比1.3%増)、営業利益が800億円(同3.8%増)、経常利益が770億円(同2.4%減)、純利益が570億円(同2.1%増)を見込んでいる。年間配当予想は55円(第2四半期待末30円、期末25円)継続を予定している。

 株価は、昨年3月31日につけた昨年来の高値2313円から2月12日に昨年来の安値1240円と46.3%の調整を挟んで上昇。ミニゴールデンクロスを示現し、リバウンドしている。2020年売上高1兆2,000億円、営業利益率12%以上の長期目標を掲げており、新興諸国を中心とした成長市場での拡販、シミュレーション技術の更なる進化と活用、次世代新工法の適用拡大、環境対応商品の拡充、新規顧客の開拓、制振技術の普及、ヘルスケアビジネスの展開などに経営資源を投入することにより、持続的成長の実現を通じた企業価値の最大化に対する期待感は高まる。今期予想PER7倍台と割安感があるほか、配当利回り3.5%と利回り妙味がソコソコある。前期は配当予想を増額しており、控えめな会社予想と見られており、上値抵抗線の26週移動平均線を突破するか注目したい。(N)

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