【チャート診断】清水建設は2012年から5.5倍上昇の調整中、「中間値」手前で下げ止まり出直り体制徐々に整う

清水建設 1803

■円高局面で動く習性

 清水建設<1803>(東1・1000株)は昨年8月高値(1237円)のあと調整が続いている。長期の足取りでみれば、2012年11月の223円から15年8月の1014円(上昇率5.5倍)までの上げに対し、3分の1押し水準(899円)をやや上回る817円(今年1月21日)まで調整した。高値と安値の中間値(730円)までは下げていないため押し目買いの基調にあるとみてよいだろう。

 同社株は比較的、円高局面で動いていることが多い。昨年夏時点でも円相場が125円台から118円台まで円高が進んだときだった。足元で、円高傾向が強まっていることから徐々に注目度を強めそうだ。

 第3四半期では営業利益が前年同期比2.1倍の670億8600万円と好調で進捗率も約83%に達している。今3月期の営業利益61.9%増の810億円達成は確実視される。EPS68.8円、配当年10円(前期年8円)の見通し。

 労務費、資材費の上昇はあるが、受注好調から次期も増収増益が予想される。四季報では次期のEPSを70.7円、配当年12円と予想しており、5月中旬に発表の決算で見直される可能性はありそうだ。とくに、輸出型銘柄は17年3月期見通しが芳しくないだけに、その時点で明暗が鮮明となれば同社株への注目度は高まりそうだ。

 短期的には輸出関連銘柄のリバウンドが中心とみられるが、徐々に次期業績を注目する展開が予想される。850円前後は中期で注目だろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る