【株式評論家の視点】今村証券はPER9倍強の割安、情報端末配備で営業力強化、EB販売でも実績

株式評論家の視点

<銘柄の見所>

今村証券<7175>(JQS・売買単位100株)は、富山県、石川県、福井県を地盤にした老舗の証券会社である。地元に強力な営業基盤を持っている。

営業マン一人ひとりにiPad(多機能携帯端末)やiPhone(スマートフォン)を渡し、リアルタイムで市況情報や営業資料が確認できるようになった。これが営業強化に意外と威力を発揮しているもようだ。また、株だけではなく、最近ではEB(他社株転換条項付円建社債)や外貨建て外債、福井県債の販売にもシフトしており、このことも実を結び始めている。

ただ、昨年前半の株式市場の不調が響き2015年3月期は営業収益31億6700万円(前期比21%減)、税引き利益は4億4900万円(同47%減)と減収大幅な減益を余儀なくされる見込みだ。

しかし、この業績予想は株価面では、完全に織り込んだといえる。むしろ、ここにきて市場では同社の割安に注目して買い気を取り戻しつつある。今期の予想一株当たり利益173円70銭で計算したPERは9.2倍と低い。チャート的にも2014年12月17日にジャスダックに新規上場した直後の19日には2378円まで上げたが、その後、今期業績の減収減益が嫌気されて、2015年1月6日には1590円まで急落した。この下げで、値幅調整は完全に終了した。これで業績不振という悪材料は織り込んだといえる。

確かに、同社株は東京マーケット全体の動きに左右される面を否めない。原油価格の下落や中国経済の先行き不透明感で、東京マーケットは軟調に推移しているのは周知の通りだ。しかし、冷静に考えれば原油安は日本の企業にとってプラスの面が強いし、中国経済もたとえ大きく減速しようとも、日本経済に対して長期にわたり悪影響を及ぼす心配はないという点を勘案すると、早晩にも本格的に立ち直ってこよう。とするならば、底値を打った同社株は当然、買いという判断が働く。下値リスクは薄く、相場の回復とともに反騰色を強めてくることが充分に予想される。

目先でも200円高程度は期待できるのではないだろうか。中期的には再度、2000円台での活躍が見込めよう。仮にさらに下押す局面があれば絶好の買い場と判断したい。(志木克己)

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