【話題株】JPホールディングス3日続伸、『保育園落ちた日本死ね』ブログが刺激、子育て支援最大手に注目高まる

話題株

 『保育園落ちた日本死ね』のブログから保育園不足問題が国会でも取り上げられ、保育支援業界トップのJPホールディングス<2749>(東1・100株)が注目となって今日も32円高の340円と3営業日続伸している。

 子供を持つ主婦、あるいは夫とみられる、切実な不満であり訴えのブログである。読んでみると作文でないことがひしひしと伝わってくる。子供を保育園に預けて仕事をやろうとしたが、断られたという。政府の言う1億総活躍社会、少子化対策などとはかけ離れている、その一方で国会議員の不祥事で、持って行きようのない不満である。国会でもマーケットでも、多くの人が否定できない切実な内容といえる。

 政府の待機児童ゼロ政策により保育園などの増設が行われているが、保育士不足が大きい課題となっていることから依然として保育園に入れない児童が多いのが現状である。この中で、同社は保育園159園、学童クラブ、児童館など子育て支援施設を合計224施設運営する業界最大手である。高品質の運営で保護者からの信頼が厚く、業界平均を大きく上回る給与などから保育士採用にも優位性を発揮しているが、それでもなお保育士不足が緊急の課題となっている。

 「保育園落ちた」のブログもあって政府の支援が強化されることが見込まれる。「保育士1人当り家賃の補助金が2000円から6000円へ3倍に引き上げられる見通しです」(中堅証券アナリスト)という。さらに、今回のブログから種々の支援策強化が予想されそうだ。

 去る、3月10日には「株式給付信託」の導入を発表。従業員持株会に対して同社株式を安定的に供給すること及び信託財産の管理により得た収益を従業員へ分配することで従業員の株価への意識や労働意欲向上を狙いとしている。この点においても業界大手の強さをいっそう高めていくことになろう。

 2016年3月期も売上14.2%増の204億1100万円、営業利益21.5%増の17億4000万円、純利益26.5%増の12億7000万円と2ケタ増収益と好調の見通し。EPS15.2円、配当年5円(前期年1円)の見通し。

 好事業環境、さらに、「保育園落ちた」のブログで子育て支援にはいっそう政策面の支援が期待されることからマーケットでの注目度は益々、高まり株価は昨年来高値400円(15年2月)更新も見込めそうな勢いだ。

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