【狙い場・買い場】冨士ダイスは今3月期減益だが3円増配の期末一括22円配当で利回り4.2%

狙い場・買い場

■「インテックス大阪」に世界最小粒度合金を出展へ

 冨士ダイス<6167>(東2)は、ミニゴールデンクロスを示現。配当利回り妙味の増す銘柄として注目したい。同社は、昨年6月25日に東京証券取引所市場第二部に上場。超硬工具の耐摩耗分野でトップメーカーで、FUJILLOY製品(超硬工具、超硬合金他)の提供を通じて、金属加工、精密加工、機械加工時の工具や金型で高い評価を得ている。「和譲」の年度方針のもと、高品質・低コスト・短納期・充実したサービスを顧客に提供することに尽力している。

 2016年3月期第3四半期実績は、売上高が118億9900万円(前年期比0.8%減)、営業利益が5億9700万円(同24.4%減)、経常利益が5億6500万円(同30.0%減)、純利益が3億6500万円(同40.0%減)に着地。

 通期業績予想は、売上高が164億円(前期比0.9%増)、営業利益が10億1200万円(同7.0%減)、経常利益が10億1700万円(同10.0%減)、純利益が7億0400万円(同8.1%減)を見込んでいる。年間配当予想は期末一括22円(同3円増)を予定している。

 第3四半期実績は、超硬製工具類では、海外向けの溝付プラグ、国内向けの大型パイプ用ダイス並びに超高圧発生用工具が市況の変化等により前年同期間の売上高を下回ったほか、海外での拡販を計画していた新規開拓が中国、アジア新興国の景気減速により進まず減収。超硬製金型類では、製缶金型が前年同連結累計期間の売上高を下回ったものの、光学素子成型用金型、自動車部品生産用金型等が堅調に推移し増収。その他の超硬製品では、中国、アジア新興国の景気減速により海外向けの超硬合金チップの販売は低迷したものの、電子部品向けの超硬合金チップの売上高が伸びたこと等により増収。超硬以外の製品では、海外向けのダイヤモンド研削砥石の販売や引抜鋼管の販売が前年同期の売上高を下回り減収っだった。

 株価は、昨年6月25日につけた上場来の高値839円から2月12日に上場来の安値460円まで調整を挟んで2月26日高値525円と上昇。ミニゴールデンクロスを示現し、16年3月期減益見通しを織り込み出直る気配を見せている。

 4月20日(水)~4月23日(土)にインテックス大阪で開催される「INTERMOLD(金型プレス加工技術展)2016」において、世界最小WC粒度の合金「TJS01」や電池用金型などを出展する予定。同社に対する関心が高まると期待される。PBR0.61倍と割り負け、配当利回り4.2%利回り妙味も増す。17年3月期は小幅ながら増収増益を確保すると観測されており、配当落ち後も底堅い動きから、上値を試すと予想する。(N)

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