【業績でみる株価】寿スピリッツの16年3月期は61%の大幅増益、高成長続く、13日の株価259円高、3000円乗せ早そう

業績でみる株価

 和洋菓子大手の寿スピリッツ<2222>(東1・100株)は5月12日に2016年3月期決算を発表、大幅な増収増益だった。売上は266億1200万円(前年15.9%増)、営業利益32億7600万円(同61.1%増)、経常利益33億2500万円(同60.7%増)、純利益23億500万円(同76.7%増)。売上は5期連続で最高額更新。17年3月期は売上300億円突破を目指す。13日の株価は259円高の2619円と去る3月末の2576円を抜いて年初来高値を大きく更新している。

 「世界へありえない程の超感動を提供する」がスローガン。マーケット特性に合わせた提供、売り場やサービスの向上、イベントやサービスの推進を行った成果が出続けている。幅広いセグメントから的確に海外への進出を行うことができるのも強み。韓国ソウルに出店したのは北海道の銘菓を販売するケイシイシイであり、香港に出店したのは東京で洋菓子を成功させているシュクレイだ。また、中東やドバイ向けのOEMを開始したのは、和菓子の寿製菓・但馬寿だ。

 16年3月期はすべてのセグメントで増収の好成果となった。シュクレイが36.6%の大幅増で急成長。売上構成比の高いケイシイシイや寿製菓・但馬寿もそれぞれ9.2%増、8.9%増と高い伸びとなっている。また、今年1月には神奈川などで洋菓子を展開するフランセを完全子会社化。今期は3%程度の売り上げ構成比だったが、来期は通期で寄与する。

 17年3月期は売上17.9%増の313億7000万円、営業利益12.3%増の36億8000万円。EPSは77.4円、配当25円の見通し。今年4月1日付で株式3分割を実施しおり16年3月期の配当年60円(15年3月期は年40円)に対し実質15円の増配となる。

 月足、週足ともに上昇チャートを描いていて、一段上の展開が期待できる好チャートだ。分割により個人投資家にとって買いやすくなり、評判の高いグループ製品が100株保有の優待でもらえるのもうれしい限りだ。高成長の代表銘柄としていっそう人気を高め3000円台乗せは早いだろう。

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