【株式市場】ユーロ安・円高に不透明感あり全般手控えるなか材料株を物色

◆日経平均の終値は1万6864円16銭(244円54銭安)、TOPIXは1363.73ポイント(12.87ポイント安)、出来高概算(東証1部)は27億1228万株

チャート14 16日後場の東京株式市場は、引き続きスイスフラン急騰・ユーロ急落を受けた円高に不透明感があり、日経平均は後場寄り後に一時516円13銭安(1万6592円57銭)まで下げる場面があった。大引けにかけては週末を意識してカラ売りなどを手仕舞う動きがあり、日経平均の先物も回復に転じたが、終値では2日ぶりに1万7000円を割り込んだ。

 スイスフラン急騰・ユーロ急落は、スイス国立銀行が自国通貨の対ユーロでの介入制限を撤廃したことが発端とされ、円は資金退避の際に買われる点でスイスフランと性格が似ているとの見方がある。

 材料株が個別に物色され、前場に続いてエーアイテイー<9381>(東1)が2015年2月期の利益をほぼ全額株主配分に回す増配を好感して急伸となり、元気寿司<9828>(東1)はカッパ寿司グループとの資本関係解消後の展開に思惑があるようで高値を更新、ブロンコビリー<3091>(東1)は昨日の決算発表や日本・豪州間のEPA(経済連携協定)による輸入牛肉関税引き下げ期待などが言われて急伸。また、サイジニア<6031>(東マ)は週明けに上場1ヵ月目とあって新鮮味あり出直りを拡大、ファンドクリエーショングループ<3266>(JQS)は大手証券との提携を材料に2日続けてストップ高となった。

 東証1部の出来高概算は27億1228万株(前引けは13億3956万株)、売買代金は2兆7143億円(同1兆2481億円)。1部上場1860銘柄のうち、値上がり銘柄数は206(同69)銘柄、値下がり銘柄数は1615(同1738)銘柄。

 また、東証33業種別指数は3業種が値上がり(前引けは全33業種が値下がり)し、値上がりした業種は、ゴム製品、非鉄金属、電力・ガス、だった。

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