【木村隆のお宝銘柄】オーエスジーは航空機向けの拡大が続く、株主にも積極的

木村隆のお宝銘柄

オーエスジー<6136>(東1)はなお上値余地が大きい。好決算発表を契機に20日には2123円と昨年来高値に買われているが、好実態に追いつくにはまだ不十分である。前2014年11月期、今期と連続して史上最高利益を更新しているが、日本での製造比率が高く円安効果が期待される点など評価余地は大きい。

中期経営計画の最終年度2016年11月期の目標である売上高1000億円、営業利益170億円を2年前倒しで達成した形になっており、会社の想定を大きく上回るペースで業績拡大が進んでいる状況だ。F

同社は金属加工に用いられるねじ切り工具(タップ)などの切削工具を柱に、エンドミル(金属を削って形をつくる工具)、ドリルなどを製造している。特に創業製品であるタップは世界トップシェアを占める(約30%、同社推定)。

同社では自動車産業向けが従来から強いが、近年航空機産業向けも強化しており、航空機産業向けの売上規模は現状年率約20%のペースで伸びている。航空機産業向けの比率は7%だが、同比率は着実に上昇を続けている模様。市場規模が大きい航空機産業向けの売上規模は今後も拡大基調を辿り、自動車産業向けとともに業績の牽引役になるとみている。

アナリストは会社が新たに示した中計の最終年度201611月期の目標(売上高1160億円、営業利益210億円)についても、保守的との見方を取っている。レーティング最上位継続、目標価格引き上げなど、アナリスト筋の評価も高まってきている。

株主還元については2015年11月期も年間36円と増配を計画する。前期に続いての連続増配で株主還元策も積極化している。(株式評論家、元日本証券新聞編集局長)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京・愛知・兵庫で屋外広告も掲出、号外や無料バッティング企画も実施  Major League …
  2. ■新生児対象の臨床試験で抗炎症作用と菌叢改善を実証  森永乳業<2264>(東証プライム)は7月2…
  3. ■「日本栄養・食糧学会大会」で研究成果発表、科学的根拠を提示  味の素<2802>(東証プライム)…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  2. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  3. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  4. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  5. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  6. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る