【株式評論家の視点】リファインバースはストップ高、上昇基調を強める可能性大

株式評論家の視点

■需給は大きく改善

 リファインバース<6531>(東マ)は23日、502円高の3360円と年初来高値を更新しストップ高している。本年7月28日に東京証券取引所マザーズに上場。「素材再生企業として新しい産業を創出し、社会の持続的発展に寄与することを目指す」という企業理念のもと、2003年に設立。同社は、タイルカーペットの水平リサイクル事業を運営している。大量に廃棄されるタイルカーペットから、独自開発の精密加工技術によって合成樹脂素材を再生し、タイルカーペットの原料として活用することに成功。世界的にも本格的な実施例のない「タイルカーペットtoタイ ルカーペット」という循環型のマテリアルリサイクルビジネスを実現している。

 再資源化率は実に「90%」に達し、将来的には「100%」を見込んでいる。オフィスビルが立ち並ぶ都市部では、タイルカーペットが大量に消費され、廃棄されているが、同社の技術を用いれば、本来石油から作られる合成樹脂素材を、廃棄物から取り出して再資源化できる。同社にとってタイルカーペット廃材が多く集まる東京は油田そのもの。リファインバースが『都市での油田開発に成功した』といわれるゆえんとなっている。

 前2016年6月期業績実績は、売上高が21億2000万円(前の期比17.2%増)、営業利益が2億6700万円(同48.6%増)、経常利益が2億4700万円(同65.8%増)、純利益が1億6400万円(同2.3倍)に着地。

 今17年6月期業績予想は、売上高が24億0600万円(前期比13.5%増)、営業利益が3億5100万円(同31.7%増)、経常利益が3億1700万円(同28.6%増)、純利益が2億0300万円(同23.8%増)と連続最高益更新を見込んでいる。

 株価は、7月28日に公開価格1700円を62.9%上回る2770円で初値をつけた後、同日高値3060円と上昇。8月8日安値1782円まで調整を挟んで9月21日に高値3100円と上値を伸ばし、9月23日は502円高の3360円と年初来高値を更新しストップ高している。タイルカーペットの表面繊維層に使用されているナイロン繊維について処理委託していたが、技術開発が成功し、付加価値の高いナイロン樹脂の量産化を目指すほか、莫大な年間使用量と既設ストックが存在する、タイルカーペットリサイクル事業の拠点展開による規模拡大を図る。また、新規リサイクル事業の開発に注力することから、高い成長が見込まれている。大株主による保有株式の売却が一巡し、需給は大きく改善しており、一段と上昇基調を強める可能性大。(株式評論家・信濃川)

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