【株式評論家の視点】メニコンはコンタクトレンズのパイオニア、環境バイオにも展開、今期年30円配当

株式評論家の視点

メニコン<7780>(東1)は、6月25日に東証1部に上場。日本初の角膜コンタクトレンズを開発して以来、コンタクトレンズのパイオニア企業として常に新素材・新デザインの開発、製造技術の向上、生産・品質管理体制の整備を進め、業界をリードしている。主力のコンタクトレンズ事業をはじめ、動物医療事業、環境バイオ事業、ライフサイエンス事業を運営している。

2001年から開始した同社独自のシステム、定額制コンタクト「メルスプラン」の会員数の堅調に増加。今後は継続的な成長を遂げるため、3本柱の戦略に取り組んでいる。1本目はさらなるメルスプラン会員数の拡大で、ディスポーザブルレンズ・定期交換レンズにおける新製品投入により、製品ラインアップをさらに充実を図っている。2本目は海外事業の強化で、コンタクトレンズ装用人口の多い欧米、アジアを中心に海外マーケットへの製品導入を順次行い、拡販を目指している。3本目は新規事業への進出で、今まで培ってきた同社の技術を動物医療事業、環境バイオ事業、ライフサイエンス事業に活かし、人にも動物にも環境にも優しい事業を推進している。

前2015年3月期業績実績は、売上高が631億3100万円(前の期比1.5%増)、営業利益が28億6300万円(同24.8%増)、経常利益が28億2200万円(同10.6%増)、純利益が14億3100万円(同41.6%増)に着地。年間配当は30円(同5円増)を実施。

今16年3月期業績予想は、売上高が658億7700万円(前期比4.4%増)、営業利益が31億7500万円(同10.9%増)、経常利益が31億7500万円(同12.5%増)、純利益が18億0400万円(同26.1%増)と連続2ケタ増益を見込んでいる。年間配当は30円継続を予定している。

6月25日の上場初日は、公開価格の1700円を1250円(73.5%)上回る2950円で初値をつけた後、同日高値2999円と上昇。同26日安値2392円と下げてからモミ合いとなっている。7月1日から国産初の乱視用サークルレンズ『2WEEK Menicon Rei toric』を全国のメルスプラン加盟施設にて販売を開始。「サークルレンズを使いたいのに、乱視用がなくて使えない。」或は、「乱視があるけど、近視用サークルレンズを無理して使っている。」そんなコンタクトレンズユーザー待望の乱視用サークルレンズで、今後業績に貢献する見通し。目先下値を切り上げており、再度大きく買い直される場面も期待されそうだ。(株式評論家・信濃川)

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