【株式評論家の視点】ベイカレント・コンサルティングは海外プロジェクト増加、突っ込み買い妙味膨らむ

株式評論家の視点

 ベイカレント・コンサルティング<6532>(東マ)は、9月2日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社は、日本発の総合ファームとして、政府や様々な業界の日本を代表する企業が抱えるあらゆる課題に対してアプローチし、成果を生み出すことで、クライアントが持続的に成長するための支援を行っている。1998年に日本で創業して以来、日本を取り巻く環境や、日本企業特有のビジネスカルチャーに則した形で、クライアントの真のパートナーとして、全社や事業の戦略策定から、オペレーションの改革・定着化やIT推進などの実行までを総合的にサポートしている。こうした高付加価値なコンサルティングサービスを継続的に提供するために、多様なフィールドで活躍できる人材の採用と育成にも注力している。

 主な支援業務は、戦略・業務コンサルティングでは、新事業戦略(提携支援含む)、海外戦略(現地パートナー開拓含む)、M&A戦略、デューデリジェンス・PMI、オペレーション改革、人材強化、コンプライアンスの推進。ITコンサルティングでは、IT戦略、ITデューデリジェンス/IT統合、ITコスト削減、Project Management Office(PMO)。SI(システムインテグレーション)では、システム企画/要件定義、アプリ設計・開発、インフラ設計・構築、データ移行計画策定・実施、運用設計・実行をワンストップで提供している。

 今2017年2月期第1四半期業績実績は、売上高が43億2800万円、、営業利益が9億1700万円、経常利益が8億7600万円、純利益が5億8400万円に着地。

 通期業績予想は、売上高が182億8200万円(前期比15.5%増)、営業利益が40億4500万円(同25.8%増)、経常利益が39億1500万円の黒字(同51.6%増)、純利益が25億0700万円(同61.6%増)を見込んでいる。

 株価は、9月2日に公開価格2100円を6.5%下回る1963円で初値をつけた後、同日高値1999円と上昇。9月14日安値1412円まで調整を挟んで9月23日高値1663円と買われた後、モミ合っている。クライアント要請により海外プロジェクトは全般的に増えているが、特にアライアンスやM&A・PMI案件は増加傾向にあることなどから、来18年2月期2ケタ増収増益が観測されている。また、今17年2月期配当については未定だが、前向きに検討しているうえ、予想PER9倍台と割安感がある。ここから14日安値に接近するようであれば、二番底を形成する可能性が高く、突っ込み買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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