【株式評論家の視点】カナミックネットワークは来期2ケタ増収増益観測、押し目買い妙味膨らむ

株式評論家の視点

 カナミックネットワーク<3939>(東マ)は、9月14日に東京証券取引所マザーズに上場した。「超高齢社会における地域包括ケアをクラウドで支える」という経営理念の基、医療・介護・健康情報等を法人・職種の枠を超えてリアルタイムに「情報共有」+「コミュニケーション」+「利活用」ができるICTプラットフォームを提供することで、患者・家族がより質の高い医療・介護サービスを受けられることを目指して事業を展開している。

 カナミッククラウドサービスでは、地方自治体や医師会及び介護サービス事業者向けの多職種間連携を可能とするクラウドサービスを、サービス毎に設定された単価をもとにして、月額課金で提供している。コンテンツサービスでは、ホームページ作成サービスと介護事業者向けインターネット広告サービスを行っており、インターネット広告サービスは月単位での広告実績に応じた課金形態をとっている。その他サービスでは、大口顧客向けカスタマイズ開発、また厚生労働省や総務省などのプロジェクト請負や地方創生事業におけるコンサルテーションなどカナミッククラウドサービスに付随する事業を行っている。

 前2016年9月期第3四半期業績実績は、売上高が8億5600万円、営業利益が2億1600万円、経常利益が2億1500万円、純利益が1億3800万円に着地。

 前16年9月期業績予想は、売上高が11億0400万円(前期比6.1%増)、営業利益が2億5900万円(同6.2%増)、経常利益が2億4900万円(同2.3%増)、純利益が1億6200万円(同0.6%増)を見込んでいる。配当については、期末一括配当30円の初配当を実施する予定。

 株価は、上場2日目9月15日に公開価格3000円の2.87倍の8600円で初値をつけた後、同20日高値9760円と上昇。同27日安値6610円と短期調整。その後は、7000円を挟んでモミ合っている。国の施策で地域全体で高齢者を支える仕組みの整備が進んでいるが、同社の営業拠点は東京、名古屋、大阪、福岡のほか、新たな営業所の立ち上げも計画しており、同社のサービスが幅広い地域で利用される可能性が高い。今2017年9月期業績は2ケタ増収増益が観測されていることも下支え、目先7000円割れで下値として固めつつあり、ここから押し目買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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