【業績でみる株価】なとりは15年高値突破、17年3月期第2四半期累計大幅増益で通期増額余地

 なとり<2922>(東1)が11月9日発表した17年3月期第2四半期累計(4~9月)連結業績は計画超の大幅増益だった。第2四半期累計の進捗率が高水準であり、通期予想にも増額余地がありそうだ。株価は第2四半期累計増額修正を好感して15年11月高値を突破した。好業績を評価して上値を試す展開だろう。

 17年3月期第2四半期累計の連結業績(10月26日に増額修正)は、売上高が前年同期比3.1%増の202億10百万円、営業利益が同30.2%増の15億45百万円、経常利益が同30.5%増の15億25百万円、純利益が同37.0%増の10億26百万円だった。期初計画に対して売上高は2億10百万円、営業利益は2億75百万円、経常利益は2億75百万円、純利益は1億86百万円超過達成した。春夏新製品の導入が好調に進み、コストコントロール施策や円高に伴う調達コスト低減が寄与した。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が前期比2.3%増の420億円、営業利益が同4.2%増の23億10百万円、経常利益が同4.4%増の23億円、純利益が同23.8%増の15億50百万円としている。いか等の不漁に伴い原材料価格が高騰する見込みとしている。ただし通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高48.1%、営業利益66.9%、経常利益66.3%、純利益66.2%と高水準である。消費者の中食や家呑みのトレンドも追い風であり、通期予想にも増額余地があるだろう。

 株価は高値更新の展開だ。10月27日には第2四半期累計増額修正を好感して1880円まで上伸し、15年11月高値1838円を突破した。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドだ。好業績を評価して上値を試す展開だろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る