円安、原油安のダブル効果で内需関連中心に強い展開=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛

犬丸正寛の相場展望 来週は2月相場である。『節分天井』、『2日新甫』(月の始めが2日でスタート)といったことから荒れる要素を含んでいることを忘れてはいけないが、総じて堅調な展開が予想される。

一番の注目点は、日経平均がNYダウを上回る展開の続いていることだ。既に、1月27日から4営業日連続で日経平均の上ザヤが続いている。2013年5月のときも2014年12月のときも、共に一日天下で終わり、日経平均が下げに転じるきっかけとなったことから今回の上ザヤにも警戒は強いが、今までとは違う展開といえる。

1株利益の向上がある。日経平均の予想1株利益は1月23日の1018円から現在では1130円台へ一気に100円上昇している。金庫株を含めて計算していたが、外して計算するようになったためだ。しかも、円安と原油安効果が企業々績に対しダブルで寄与していることから2016年3月期の1株利益は1250~1300円が見込まれるところとなっている。

仮に、1株利益1300円ならPER16倍で日経平均は2万800円となる。このまま、現状ていどの円安と原油安が続けば金融の量的緩和と比べものにならないほどの寄与が期待される。企業々績好調から日経平均2万円も見え始めたといえる。

景気・企業々績が高水準モミ合い状態のアメリカに対し日本の企業々績好調に加え、さらに、補正予算等の効果で今年のGDPは回復が予想される。横ばいのアメリカに対し、上向きの日本ということから日経平均のNYダウに対する上ザヤは継続する可能性は高いとみられる。

とくに、原油安は内需型銘柄に収益面で大きい効果となっており、3月の配当取りも含めた内需関連銘柄が中心の相場が予想されそうだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る