【新春相場展望】酉(とり)年の株式市場は過去15%上昇、値の荒い年との教訓あるが好機も

◆2017年◆

■安倍政権5年目、過去の首相で在任5年目は非常に良く上昇する傾向とか

 2017年、酉(とり)年の株式市場は、米国でトランプ新大統領が就任し、欧州では国の方針を左右する国政選挙(総選挙)が3月のオランダ、5月のフランス、9月のドイツなどで相次ぐため、国際的な政治・経済の枠組みや風向きの変化に影響される可能性が言われている。

 干支にちなんだ株式相場の格言に「申酉騒ぐ(さるとりさわぐ)」(後段参照)という一説があり、野村證券のWebで証券用語解説集をめくると、「申年と酉年は株価の上下が激しく値動きの荒い年になるという意味」とある。新年早々、何となく気になる話ではある。

 ただし、日経平均の年間騰落率を見ると、酉年は戦後5回巡ってきた中で平均15.0%上昇しており、うし、うま、とらなどの十二支・12種類の全平均(11.0%上昇)を上回るという統計もある。うし、うま、とらなどの十二支の中で5番目に値上がり率の高いという。最も高いのは「辰」。「相場は破壊と創造の繰り返し」とも言われるほどなので、大きく下げる場面があったら好機と見ることで、意外に大きな成果が得られる可能性はありそうだ。

 また、2017年は安倍政権が5年目に入る。大和証券によると、「戦後の日本で政権5年目を迎えた首相はこれまで5人しかいない。そして、たいへん興味深いことに、過去の長期政権での5年目の株式市場は非常に良く上昇する傾向が見られる。長期政権における政権5年目は、株式市場にとって『ゴールデン・イヤー』と言えるのかもしれない」(ダイワ投資情報ウィークリー 2016.12.26・2017.1.4合併号より)。

 「申酉騒ぐ(さるとりさわぐ)」が含まれる干支にちなんだ相場格言は、「辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ、戌(いぬ)笑い、亥(い)固まる、子(ね)は繁栄、丑(うし)つまずき、寅(とら)千里を走り、卯(う)跳ねる」(野村證券Web証券用語解説集より)となっている。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る