【アナリスト水田雅展の銘柄分析】NSユナイテッド内航海運は自律調整一巡感、今期増額の可能性を評価して14年1月高値試す

銘柄分析

 NSユナイテッド内航海運<9180>(JQS)は1月30日に第3四半期累計(4月~12月)業績を発表した。株価は原油価格下落を好感した1月5日の戻り高値630円から一旦反落したが、戻り高値圏で堅調に推移して自律調整一巡感を強めている。指標面に割安感があり、今期(15年3月期)業績見通し増額の可能性も評価して14年1月高値660円を試す展開だろう。

 NSユナイテッド海運<9110>グループで、営業力の一層の強化を図るため14年10月1日付で商号を新和内航海運からNSユナイテッド内航海運に変更した。鉄鋼向けの原料炭・石灰石・鋼材、電力向けの石炭、建設向けのセメントなどを輸送する内航海運事業を主力として、港湾運送事業やLPGタンクローリー等輸送事業なども展開している。

 1月30日発表の今期(15年3月期)第3四半期累計(4月~12月)の連結業績は、売上高が前年同期比7.1%増の165億34百万円、営業利益が同28.6%減の10億円、経常利益が同28.5%減の9億69百万円、純利益が同34.7%減の6億02百万円だった。

 内航海運事業の輸送量は、セメント関連貨物が同11%減少、電力関連貨物が同4%減少、一般貨物が同2%減少したが、鉄鋼関連貨物が同4%増加して増収だった。利益面では修繕費が増加した影響などで減益だった。

 なお四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月~6月)54億93百万円、第2四半期(7月~9月)55億52百万円、第3四半期(10月~12月)54億89百万円と堅調に推移し、営業利益は船舶ドック入りが集中して修繕費が一時的に増加した第1四半期1億09百万円をボトムとして、第2四半期4億26百万円、第3四半期4億65百万円と改善基調である。

 通期の連結業績見通しは前回予想(4月30日公表)を据え置いて、売上高が前期比3.6%増の217億92百万円、営業利益が同25.9%減の13億86百万円、経常利益が同26.3%減の13億30百万円、そして純利益が同30.8%減の8億02百万円としている。配当予想については同10円減配の年間10円(期末一括)としている。

 通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.9%、営業利益が72.2%、経常利益が72.9%、純利益が75.1%と概ね順調な水準である。修繕費の増加影響が一巡して営業損益が改善基調であり、原油価格下落による燃料価格下落メリットも考慮すれば、通期業績見通しは増額の可能性が高いだろう。

 株価の動きを見ると、原油価格下落を好感して急伸した1月5日の戻り高値630円から利益確定売りで一旦反落したが、戻り高値圏の570円~600円近辺で堅調に推移し、目先的な過熱感が解消して自律調整一巡感を強めている。

 2月3日の終値582円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS74円44銭で算出)は7~8倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS663円52銭で算出)は0.9倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消した。強基調の形であり、指標面には依然として割安感が強い。今期業績見通し増額の可能性も評価して14年1月高値660円を試す展開だろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■オーダーメイド開発と人材リスキリングで業務変革を伴走支援  ベルシステム24ホールディングス<6…
  2. ■調査件数拡大と効率化で追徴税額1431億円  国税庁は12月、令和6事務年度における所得税および…
  3. ■企業の6.5%がクマ出没による業務影響と回答、宿泊業で4割に迫る  東京商工リサーチ(TSR)は…
2026年1月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

ピックアップ記事

  1. ■上場来高値更新の金先物、産金・再資源化・再販株に資金集結  当コラムでは昨年来、何度も金関連株を…
  2. ■地政学リスクの影が迫る市場、ヘッジ先は金関連株にあり  しばしばニュースで報じられる高齢ドライバ…
  3. ■金融政策転換が映す相場の地殻変動、投資視点は次の段階へ  長期にわたり株式市場を押し上げてきた金…
  4. ■為替が握る業績相場の行方、円安継続が選別相場を加速  株式市場が金融環境主導の相場から業績重視の…
  5.  再生可能エネルギーの次を見据えた次世代エネルギー分野では、実用化への距離が縮まりつつある核融合発電…
  6. ■AI圏外で存在感を増すディープ・テック、次世代エネルギー関連株に再評価余地  ハイテク株市場では…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る