【注目銘柄】セック17年3月期業績予想を増額修正して減益幅縮小見込み

注目銘柄

 セック<3741>(JQ)に注目したい。リアルタイムソフトウェア技術に強みを持つシステム開発会社である。17年3月期は減収減益予想だが、不採算案件の影響が限定的となって利益を増額修正し、減益幅が縮小する見込みだ。そして18年3月期は収益改善が期待される。株価は安値圏だが、17年3月期減益予想の織り込みが完了して戻りを試す展開が期待される。

 17年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結業績は、売上高が前年同期比3.2%減の31億31百万円、営業利益が同32.6%減の2億84百万円、経常利益が同30.6%減の3億02百万円、純利益が同28.0%減の2億08百万円だった。

 前期計上した化学メーカー向け大型案件の一巡で減収となり、第2四半期累計に放送関連プロジェクトの不採算案件が発生した影響で減益だった。ただし他の案件が好調に推移し、不採算案件を含めて全社の資源配分を最適化したことにより、外注費や人件費が想定を下回ったため、利益は計画を上回った。

 第3四半期累計の利益が計画を上回ったため、通期利益予想を増額修正した。修正後の通期連結業績予想は、売上高を据え置いて前期比6.0%減の43億40百万円、営業利益を1億20百万円増額して同34.5%減の4億20百万円、経常利益を1億20百万円増額して同33.4%減の4億40百万円、純利益を80百万円増額して同32.8%減の3億円とした。減益幅が縮小する見込みだ。そして18年3月期は不採算案件の影響が概ね一巡して収益改善が期待される。

 株価は安値圏1400円~1600円近辺でモミ合う展開だ。ただし徐々に下値を切り上げて調整一巡感を強めている。日足チャートで見ると上向きに転じた25日移動平均線がサポートラインの形となった。また週足チャートで見ると13週移動平均線が上向きに転じている。17年3月期減益予想の織り込みが完了して戻りを試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  2. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  3. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  4. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  5. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  6. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る