【株式評論家の視点】トレジャー・ファクトリーはこの3月に3店舗をオープン、配当性向25%が当面の目標

株式評論家の視点

 トレジャー・ファクトリー<3093>(東1)は、2007年12月に東証マザーズに上場し、14年12月に東証第一部に市場変更。現在では首都圏及び関西圏を中心に総合リユース業態「トレジャーファクトリー」と服飾専門リユース業態「トレファクスタイル」など複数の業態を展開している。店舗展開に加え、インターネットを介して全国のお客様から買取を行う宅配買取やインターネット販売などのEC事業にも注力。顧客の立場に立った工夫とサービスが、トレジャー・ファクトリーの成長を支える原動力となっている。

 昨年11月末現在では、直営店が総合リユース業態「トレジャーファクトリー」56店、服飾専門リユース業態 「トレファクスタイル」29店、ブランド古着専門業態「ブランドコレクト」2店、スポーツ・アウトドア業態「トレファクスポーツ」2店、古着アウトレット業態「ユーズレット」3店、郊外型大型リユース業態「トレファクマーケット」1店の計93店、FC店が「トレジャーファクトリー」4店となり、合計97店体制になっている。 海外事業では、昨年3月にタイ国に現地法人を設立し、同7月にはバンコクで海外1号店となる総合リユースショップを出店したほか、同9月に株式会社カインドオルの全株式を取得し、子会社化。ブランド衣料、バッグ、時計などを専門に取り扱うブランド専門リユースショップ「カインドオル」の直営店21店、FC店15店の計36店が同社連結グループに加わっている。

 前2017年2月期第3四半期業績実績は、売上高が93億3400万円、営業利益が5億8800万円、経常利益が6億0400万円、純利益が3億8300万円に着地。前の期の第3四半期は四半期連結財務諸表を作成していないため、比較分析は行っていない。

 前17年2月期業績予想は、売上高が136億8000万円、営業利益が9億9800万円、経常利益が10億2300万円、純利益が6億3900万円を見込んでいる。年間配当予想は16円(第2四半期末8円、期末8円)を予定。また、株主優待としてオリジナルクオカード1,000円、プレゼント抽選券、買取アップクーポンをセットにした「トレジャーチケット」を1単元(100株)以上保有の株主に贈呈を予定している。前の期は連結財務諸表を作成していないため、比較分析は行っていない。

 株価は、昨年2月1日につけた昨年来の高値1390円から同11月9日の昨年来の安値787円まで調整を挟んで1月10日高値935円と上昇。上げ一服で決算期越えに伴う処分売りに調整している。この3月にトレファクスポーツ岩槻店、トレファクスタイル与野店、トレファクスタイル江古田店の3店舗をオープンすると発表。 今後も全国の主要都市へと出店地域を拡げていく計画で、今18年8月期業績は上向く見通し。東証マザーズ上場後、2期目から配当を開始し、着実に増配を継続、配当性向は25%を当面の目標としており、増配が続くと期待される。 昨年来の安値に接近しているうえ、前期配当利回り2%の800円が下値として意識され値ごろ感が出ている。2月本決算の発表を機にリバウンド相場入りが期待されることから、中長期的な視点で押し目は注目したい。(株式評論家・信濃川)

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