【材料でみる株価】ローツェは大型案件受注で18年2月期業績予想を増額、調整一巡して上値試す

 半導体ウェハや液晶ガラス基板の搬送装置メーカーであるローツェ<6323>(東1)は、大型案件の受注が相次ぎ18年2月期連結業績予想を早くも増額修正している。株価は3月の上場来高値から急反落したが、調整一巡して上値を試す展開が期待される。

 4月14日に韓国子会社が約24億円、4月17日に韓国子会社が約44億円を一括受注したと発表している。いずれも18年2月期の連結売上高に計上する見込みとなった。これに伴って18年2月期第2四半期累計(3月~8月)および通期の連結業績予想を4月17日に増額修正している。

 18年2月期通期の連結業績予想は、売上高を102億66百万円増額して17年2月期比79.1%増の443億13百万円、営業利益を5億43百万円増額して同7.6%減の42億23百万円、経常利益を5億30百万円増額して同8.9%減の41億75百万円、純利益を4億49百万円増額して同29.9%減の21億41百万円とした。

 今回の一連の一括受注装置が新規品で開発工数が増加していること、および短納期のため人件費や経費が増加することを考慮して利益の増額は小幅の形になったが、期初計画に対して減益幅が縮小する見込みだ。半導体・液晶関連の設備投資需要が高水準であり、通期予想は再増額の可能性がありそうだ。

 株価は3月29日の上場来高値3485円まで上伸した。その後、4月10日発表した18年2月期減益予想を嫌気する形で急反落し、4月14日の2051円まで調整したが、4月17日発表の増額修正を好感して切り返しの動きを強めている。日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が20%近くまで拡大して売られ過ぎ感を強めている。また週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下げ渋り、サポートラインを確認した形だ。調整一巡して上値を試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■環境要因は50%、漁獲圧は25%、状態空間モデルで初の定量評価  東京大学は11月1日、日本周辺…
  2. ■ドジャース、球団史上初の2年連続制覇  ロサンゼルス・ドジャースは、2025年MLBワールドシリ…
  3. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  2. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  3. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  4. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…
  5. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  6. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る