【株式評論家の視点】ダイイチは第2四半期業績が順調、評価余地拡がり押し目買い優位の展開へ

株式評論家の視点

 ダイイチ<7643>(JQS)は、食料品主体のスーパーマーケットを展開しており、これに附帯する業務として不動産賃貸業務等を行っている。連結子会社の株式会社オーケーを昨年10月1日に吸収合併し、経営資源の集約と業務の効 率化に取り組んでいる。

 地域に密着した食品スーパーマーケットのチェーン化を図り、帯広ブロック10店舗、旭川ブロック7店舗、札幌ブロック5店舗の合計22店舗を運営しているが、既存店の競争力強化策として、昨年11月に「八軒店(札幌ブロック)」のリニューアルを実施。 イトーヨーカ堂との取り組みについては、引き続き情報の共有化を積極的に図るとともに、共同販促の更なる推進と商品の統一を推し進め、店舗競争力の強化と商品力の向上に尽力している。

 5月2日に発表した今2017年9月期第2四半期業績実績は、売上高196億8600万円、営業利益7億9300万円、経常利益7億9200万円、純利益14億9500万円に着地。顧客の立場に立った商品とサービスの提供、販売促進企画の強化が寄与したほか、ロス(値引、廃棄、その他)の削減と運用在庫の管理強化、コストコントロールの強化と予算対実績の詳細な分析などが奏功し、営業利益は計画を11.5%上振れし順調に推移している。

 今17年9月期業績予想は、売上高385億8500万円(前期比0.7%増)、営業利益13億6400万円(同2.5%)、経常利益13億5100万円(同1.3%増)、純利益18億3500万円(同2.1倍)を見込む。年間配当は期末一括20円(同2円増)の増配を予定。株主優待として毎年9月30日現在の100株以上保有する株主を対象に、保有株に応じてVJAギフトカードの贈呈を予定している。

 株価は、1月4日の年初来安値1108円から5月12日に年初来高値1318円と上昇している。筆頭株主であるイトーヨーカ堂との連携強化等で、今17年9月期第2四半期業績は順調に推移。外国人持株比率は0.3%と低く外部環境の影響を受けにくいことから、需給面は良好。今期予想PER4倍台・PBR0.74倍と割安感がある。評価余地が拡がることから、押し目買い優位に上値を目指すと予想する。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る