【業績でみる株価】UTグループは上場来高値更新の展開、好業績や自己株式取得を評価

 製造業派遣・請負の大手で、エンジニア派遣も展開しているUTグループ<2146>(JQ)は、17年3月期が大幅増収増益となり、18年3月期も大幅増収増益予想である。また5月11日に自己株式取得を発表し、19日には自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において自己株式を取得する。株価は上場来高値更新の展開だ。好業績や自己株式取得を評価して上値を試す展開が期待される。

■需要高水準で18年3月期も大幅増収増益予想

 5月11日発表した17年3月期連結業績は、売上高が16年3月期比30.7%増の575億88百万円、営業利益が同38.7%増の34億13百万円、経常利益が同38.0%増の33億41百万円、純利益が同35.8%増の20億33百万円だった。

 製造派遣事業が同30.2%増収、エンジニア派遣事業が同34.9%増収と、いずれも好調に推移した。企業の大規模な人材ニーズに対して配属時期と人数を確約する「コミット受注」により、高単価受注と好条件求人を実現して受注が拡大した。またキャリアコンサルティングを通じて社員の意欲と技能を高め、派遣単価の上昇や離職率の低下に繋げた。

 18年3月期の連結業績予想は、売上高が17年3月期比21.6%増の700億円、営業利益が同23.0%増の42億円、経常利益が同22.7%増の41億円、純利益が同37.7%増の28億円としている。需要が高水準であり、改正労働者派遣法も追い風となって好業績が予想される。

 なお5月11日に自己株式取得を発表した。取得株式総数の上限50万株、取得価額総額の上限6億10百万円、取得期間17年5月12日~17年8月11日としている。そして5月19日には自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において自己株式を取得する。なお取得した自己株式は全株消却予定としている。

■株価は上場来高値更新の展開

 株価は4月5日高値1590円を突破し、本日5月19日に1696円まで上伸した。上場来高値更新の展開だ。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなり、16年夏を起点とする上昇トレンドだ。好業績や自己株式取得を評価して上値を試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ジャイアンツ球場隣接の221邸、シニアの健康・交流を支える新拠点に  フージャースホールディング…
  2. ■IT・スタートアップ中心に若手CEO台頭、経営のスピード化が進展  帝国データバンクは10月14…
  3. ■自律制御とフライバイワイヤ技術でパイロット不要、26年初飛行予定  ロッキード・マーティン(NY…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る