【注目銘柄】キューソー流通システムは高値圏モミ合いから上放れ期待、17年11月期第2四半期累計が計画超の増収増益で通期増額余地

注目銘柄

 キューソー流通システム<9369>(東1)に注目したい。チルド・冷凍食品分野の配送に強みを持つ食品物流の最大手である。17年11月期第2四半期累計は計画超の増収増益だった。コンビニなど新規・領域拡大戦略で通期予想に増額余地がありそうだ。株価は好業績を評価し、上場来高値圏でのモミ合いから上放れの展開が期待される。

■17年11月期第2四半期累計は計画超の増収増益、通期予想に増額余地

 17年11月期第2四半期累計(12月~5月)連結業績は、売上高が前年同期比3.4%増の777億23百万円、営業利益が同11.9%増の23億77百万円、経常利益が同5.6%増の24億円、純利益が同28.1%増の12億92百万円だった。計画超の増収増益だった。

 共同物流事業は既存取引減少で0.3%増収にとどまったが、新規・領域拡大に伴う利益増や運送業務合理化・保管効率化などで23.4%増益だった。専用物流事業はコンビニやチェーンストアなど新規・領域拡大の効果で11.6%増収、1.2%増益だった。

 通期連結業績予想は据え置いて(個別利益予想は7月5日に増額)売上高が16年11月期比2.3%増の1565億円、営業利益が同5.3%増の51億円、経常利益が同1.0%減の50億円、そして純利益が同6.4%増の27億50百万円としている。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が49.7%、営業利益が46.6%、経常利益が48.0%、純利益が47.0%と概ね順調である。期初時点で下期偏重の計画だったこと、第2四半期累計が計画超だったこと、さらに新規・領域拡大戦略が加速していることを考慮すれば、通期会社予想に増額余地がありそうだ。

■株価は高値圏モミ合いから上放れ期待、上げ足速める可能性

 株価は上場来高値圏2400円~2800円近辺でモミ合う形だが、7月6日には2799円まで上伸する場面があり、レンジ上限に接近している。週足チャートで見ると、13週移動平均線と26週移動平均線を一気に回復して先高感を強めている。好業績を評価して15年7月の上場来高値2936円を試す展開が期待される。これを突破すればモミ合いから上放れの形となって上げ足を速める可能性がありそうだ。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る