ナトコの第3四半期は、外装建材用塗料分野で大手ユーザーへの出荷量が伸びたこともあり、増収大幅増益

■利益面での上方修正も

 塗料業界の中堅であるナトコ<4627>(JQS)の第3四半期は、外装建材用塗料分野で大手ユーザーへの出荷量が伸びたこともあり、増収大幅増益となった。

 今17年10月期第3四半期連結業績は、売上高115億36百万円(前年同期比5.0%増)、営業利益10億24百万円(同24.2%増)、経常利益11億14百万円(同75.7%増)、純利益7億22百万円(同119.3%増)であった。

 事業別の業績を見ると、主力である塗料事業では、金属用では、環境対応型製品が堅調であったこと、新製品が採用されつつあることから増収となった。外装建材用では、大手ユーザーへの出荷量が伸びたことに加え、金属建材向けの受注が増加した。その結果、売上高は75億74百万円(前年同期比3.4%増)、セグメント利益は10億83百万円(同26.3%増)となった。

 ファインケミカル事業は、電子材料向けコーティング剤が堅調に推移したうえに、中国で情報端末向け製品が新規案件に採用されたことにより売上高は11億26百万円(同22.9%増)、セグメント利益1億10百万円(同192.8%増)と大幅増収増益。

 シンナー事業は、一部大手ユーザーで生産拠点の海外移転による受注減があったものの、新規ユーザーを獲得した結果、売上高は28億34百万円(同3.5%増)、セグメント利益は2億37百万円(同23.6%減)であった。

 最終利益が3ケタとなるなど好調さがうかがえるが、通期業績予想は当初予想を据え置いている。

 進捗率を見ると、売上高74.91%(前年同期73.94%)、営業利益83.25%(同69.42%)、経常利益89.12%(同64.23%)、純利益90.25%(同55.02%)となっていることから、利益面での上方修正が期待される。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る