キーコーヒーは18年3月期2桁営業増益予想

日インタビュ新聞ロゴ

 キーコーヒー<2594>(東1)はレギュラーコーヒー大手で、パッケージカフェ「KEYS CAFE」など事業領域拡大戦略を積極推進している。18年3月期2桁営業増益予想である。株価はモミ合い展開だが調整一巡感を強めている。

■コーヒー関連事業を主力として飲食関連事業も展開

 コーヒー関連事業(業務用・家庭用レギュラーコーヒー)を主力として、飲食関連事業(イタリアントマト、アマンド)も展開している。17年3月期セグメント別売上高構成比は、コーヒー関連事業87%、飲食関連事業8%、その他(ニック食品、honu加藤珈琲店など)6%だった。

 中期成長に向けて「ブランド強化」「収益力強化」「グループ連携強化」を3つの柱に掲げ、新商品の開発・投入、パッケージカフェ「KEYS CAFE」の多店舗展開など新たな事業領域開拓を積極推進している。

■18年3月期2桁営業増益予想

 今期(18年3月期)連結業績予想(5月12日公表)は売上高が前期(17年3月期)比7.9%増の680億円、営業利益が12.5%増の15億50百万円、経常利益が13.5%増の17億70百万円、純利益が3.1%増の11億70百万円としている。配当予想は前期と同額の年間18円(第2四半期末9円、期末9円)としている。予想配当性向は34.2%となる。

 第1四半期(4~6月)連結業績は売上高が前年同期比0.9%減収、営業利益が45.3%減益、経常利益が44.4%減益、純利益が45.5%減益だった。コーヒー生豆相場は安定した動きだったが、コーヒー関連事業における販売活動費投入の影響などで大幅減益だった。パッケージカフェ「KEYS CAFE」は5店舗出店して49店舗となった。通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高24.3%、営業利益33.1%、経常利益32.0%、純利益29.6%である。
 
 通期ベースではコーヒー関連事業で家庭用が好調に推移し、製造コスト改善への取り組みも寄与する見込みだ。さらに積極的な新商品の開発・市場投入、高付加価値商品の拡販、CVS向けカウンターコーヒーの進捗、生産効率化やコスト低減などに取り組む。第4四半期の営業利益が赤字となる収益特性に注意が必要だが、通期ベースで好業績を期待したい。

■株主優待制度は3月末と9月末の年2回実施

 株主優待制度は毎年3月末日および9月末日現在の100株以上所有株主に対して自社製品詰め合わせを贈呈している。100株以上~300株未満所有株主に対して1000円相当、300株以上~1000株未満所有株主に対して3000円相当、1000株以上所有株主に対して5000円相当を贈呈する。

■株価はモミ合いだが調整一巡感

 株価は2200円近辺でモミ合う展開だが超背一巡感を強めている。9月4日の終値2175円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS52円62銭で算出)は41倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は0.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1591円39銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約493億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、52週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る