【アナリスト水田雅展の銘柄分析】立花エレテックは上場来高値更新、15年3月期業績上ブレの可能性など評価して上値追い

銘柄分析

 電機・電子技術商社の立花エレテック<8159>(東1)の株価は、10月の直近安値1200円から切り返しの展開となり、12月2日には9月高値1580円を突破して上場来高値1589円まで上値を伸ばした。今期(15年3月期)業績上ブレの可能性、低PER、低PBRを評価して上値追いの展開だろう。ロボット関連や3Dプリンタ関連のテーマ性にも注目したい。

 FAシステム事業、半導体デバイス事業を主力として、施設事業、産業デバイスコンポーネント事業、その他事業(ソリューション事業とMS事業)を展開している。MS(マニュファクチャリング・サービス)事業は金属加工の製造受託(MMS)と電子機器の製造受託(EMS)を統合した事業である。

 積極的なM&A戦略を推進し、10年にFA機器専門商社の大電社を完全子会社化、12年に関東圏を地盤とするFA機器専門商社の高木商会と資本・業務提携して持分法適用会社化した。13年2月には、ルネサスエレクトロニクス<6723>の販売子会社からコンポーネント事業と半導体製品再販事業の移管を受けて、子会社の立花デバイスコンポーネントを設立した。海外は中国などアジア地域に子会社8社で合計14営業拠点を展開している。

 技術商社の強みを活かして海外ビジネスの拡大、グループシナジーの追求、事業領域の拡大、営業力強化と体質改善などを推進している。中期成長に向けた重点戦略としては、FAシステム事業ではロボット関連の強化、半導体デバイス事業では品揃えの強化、施設事業では年間売上高150億円への挑戦、産業デバイスコンポーネント事業では事業再構築などを掲げている。なお16年3月期スタートの中期経営計画を15年3月期中に策定するようだ。

 今期(15年3月期)の連結業績見通しは前回予想(5月12日公表、5月19日一部訂正)を据え置いて売上高が前期比2.9%増の1460億円、営業利益が同9.9%増の48億円、経常利益が同5.0%減の53億50百万円、純利益が同3.4%減の37億円、配当予想が特別配当1円を落として同1円減の年間22円(第2四半期末11円、期末11円)としている。

 セグメント別の売上高は、FAシステム事業が同2.3%増の683億円、半導体デバイス事業が同2.4%増の531億円、施設事業が同6.5%増の140億円、産業デバイスコンポーネント事業が同4.0%減の52億円、その他事業が同14.4%増の54億円の計画としている。

 第2四半期累計(4月~9月)の連結業績は、FAシステム事業や半導体デバイス事業などが好調に推移して前年同期比0.4%増収、同28.8%営業増益、同11.8%経常増益、同12.7%最終増益だった。利益は第2四半期累計として過去最高を達成した。高利益製品の好調、業務改善・効率化、在庫の適正化、販管費抑制などが寄与した。

 通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は売上高が46.0%、営業利益が46.6%、経常利益が50.7%、純利益が51.1%と概ね順調な水準である。通期の会社見通しは円安効果の一巡や消費増税の影響などを考慮しているようだが、FAシステム事業のプログラマブルコントローラなど好採算分野の受注が好調であることや、設備投資関連は第4四半期(1月~3月)の構成比が高くなる収益構造を考慮すれば通期上ブレの可能性があるだろう。

 株価の動きを見ると、全般地合い悪化が影響した10月の直近安値1200円から切り返しの展開となった。そして12月2日には9月高値1580円を一気に突破して上場来高値となる1589円まで上値を伸ばした。好業績を評価する動きだろう。

 12月2日の終値1586円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS170円63銭で算出)は9~10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は1.4%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS2130円80銭で算出)は0.7倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くゴールデンクロスの形となった。また週足チャートで見ると26週移動平均線に続いて13週移動平均線を突破している。今期業績見通し上ブレの可能性、低PER、低PBRを評価して上値追いの展開だろう。

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