【業績でみる株価】ベガコーポレーションは失望売り一巡、18年3月期減益予想だが19年3月期の収益改善期待

 ベガコーポレーション<3542>(東マ)は、家具・インテリア等のネット通販事業を主力として、越境ECプラットフォーム運営事業、家具ECプラットフォーム事業も展開している。18年3月期は減益予想だが、積極的な事業展開で19年3月期の収益改善を期待したい。株価は失望売り一巡して反発の動きを強めている。

■家具・インテリア等のネット通販事業が主力

 家具・インテリア等のネット通販事業(国内家具EC事業)を主力として、越境ECプラットフォーム「DOKODEMO」運営事業、および家具ECプラットフォーム「Laig」運営事業も展開している。

 主力の国内家具EC事業は楽天市場などで全6ショップを展開し、20~30代女性向けの自主企画商品や低価格商品を強みとしている。15年12月テスト運用開始した越境ECプラットフォーム「DOKODEMO」の会員登録数は17年9月末時点で10万人を突破した。

■18年3月期は物流コスト上昇で減益予想、19年3月期の収益改善期待

 18年3月期の非連結業績予想(10月31日に減額修正)は、売上高が17年3月期比19.5%増の131億円、営業利益が57.8%減の3億50百万円、経常利益が54.3%減の3億70百万円、純利益が70.7%減の2億30百万円としている。

 第2四半期累計(4~9月)は売上高が前年同期比27.3%増収だが、営業利益が52.9%減益、経常利益が47.2%減益、純利益が50.8%減益だった。積極的な新商品開発や販促活動などで大幅増収だったが、コモディティ商品の値下げ等による原価率の上昇、配送会社変更や値上げ要請に等による配送コスト上昇、家具プラットフォーム事業開始に向けた先行投資などが影響して利益が計画を下回り、大幅減益だった。

 通期ベースでも競争激化や物流コスト上昇などが影響する見込みだ。修正後の通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高47.7%、営業利益47.4%、経常利益46.8%、純利益46.1%である。原価率改善などへの取り組みで達成可能だろう。そして19年3月期の収益改善に期待したい。

■株価は失望売り一巡して反発

 株価は18年3月期業績予想の減額修正を嫌気して急落し、1600円近辺でのモミ合いから下放れの形となった。ただし16年6月IPO時の安値960円まで下押すことなく、11月2日の直近安値1100円から反発の動きを強めている。11月10日には1338円まで上伸した。失望売りが一巡したようだ。

 なお11月10日の終値は1321円、今期予想PERは約59倍、時価総額は約137億円である。週足チャートで見ると長い陰線を引いたが、安値圏の下ヒゲで底打ち感を強めている。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京・愛知・兵庫で屋外広告も掲出、号外や無料バッティング企画も実施  Major League …
  2. ■新生児対象の臨床試験で抗炎症作用と菌叢改善を実証  森永乳業<2264>(東証プライム)は7月2…
  3. ■「日本栄養・食糧学会大会」で研究成果発表、科学的根拠を提示  味の素<2802>(東証プライム)…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  2. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  3. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  4. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  5. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  6. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る