【今日の言葉】新常態・中国の行方

■大消費地に変わりはないが売れるものが変わってくる

今日の言葉

中国の全国人民代表大会(全人代)が5日から始まり15日までの期間、向こう1年間の経済、軍事などの重要政策の話し合いが行われる。

とくに、注目は経済政策で経済成長率目標を昨年の7.5%から7.0%へ引き下げて、これまでの高成長から安定成長へ向けハンドルを切ることが伝えられている。中国では、安定成長を、「新常態」と名付けている。

ポイントは中国の「新常態」によって、世界のマーケット、なかでも中国との取引の多い欧州経済にどのような影響をもたらすか、さらにアメリカ景気,NYダウにどう影響するか注目される。

13億人台の人口を抱える中国が有望な消費期待地であることには変わりはないが、中身はこれまでの「数量」中心から、「高品質」のものに消費が移っていくことが最大のポイントだろう。

このことは、高品質、高額品を得意とする欧米や日本には悪い話ではない。むろん、中国自体も低価格品から高品質品を強化する方針を打ち出しているから競争は激しくなってくることも予想される。ステルス戦闘機だって作れる国だから高品質品は無理だろうといって侮ることはできない。

日本など先進国への観光客を増やす政策を採っていることも中国の量から質への変質政策の一環と捉えることもできるだろう。

環境汚染対策にも力を入れることから環境対策では巣寸でいる日本からの関連輸出も期待できそうだ。

数量から品質へ変身する中国は外交的にはトラブルは減りそうだが、中国において高品質企業は間違いなく増え競争は激しくなってくるものとみられる。

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