【編集長の視点】大和ハウスは連日の高値、北陸新幹線開業の関連人気を高め連続最高業績も支援

大和ハウス

大和ハウス工業<1925>(東1)は、25円高の2432円と3日続伸して始まり、連日の昨年来高値更新となっている。明14日に北陸新幹線が、長野駅から金沢駅まで延伸されて開業することを先取り、グループ会社が北陸エリアでホテル事業を展開していることをテコに関連株買いが増勢となっている。今3月期業績が上方修正されて連続して過去最高を更新し、期末配当の増配を予想していることもサポート材料視されている。

■子会社が富山、金沢のホテルをリニューアルしてオープン

同社の北陸エリアのホテルは、子会社のダイワロイヤル(東京都千代田区)が運営しているダイワロイネット富山とダイワロイネット金沢があり、両ホテルは昨年12月から今年3月13日までを改装期間にフロントロビー、客室などをリニューアル、北陸新幹線開業に備えている。またリゾートホテルを展開の100%子会社大和リゾートも、能登ロイヤルホテルと山中温泉河鹿荘ロイヤルホテルを運営している。北陸新幹線の開業に伴って旅行会社の北陸エリアの旅行商品の予約が、5~6月に5倍にも増加していることが一部テレビで伝えられていることから、子会社のホテルが、観光客特需を享受し高稼働することが見込まれる。

一方、同社の今3月期業績は、昨年11月に期初予想が上方修正され、純利益は、1050億円から1080億円(前期比5.8%増)に引き上げられ、前期の過去最高(1020億9500万円)を連続更新する。直近の受注動向や第四半期累計業績が、前年同期比6.6%増収、17.5%経常増益、54.0%純益増益と大幅続伸して着地したことを踏まえて上方修正した。期末配当は、配当性向を30%とする配当政策に従って期初予想の25円を25円~35円に引き上げ、年間配当も50円~60円(前期実績50円)に増配する。
■PERは14倍台、配当利回りも2.4%となお割安

株価は、昨年7月の業績上方修正で2370.5円の高値をつけ、ほぼ往って来いの安値から今期第3四半期の好決算や期末配当の増配、大和小田急建設<1834>(東1)の完全子会社化などの好材料が積み上がって再騰、高値追いとなった。なおPERは14倍台、配当利回りは2.46%と割安であり、1989年12月につけた上場来高値2880円も視界に入れ上値トライが続こう。(本紙編集長・浅妻昭治)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る