プラマテルズは目先的な売り一巡して反発期待、19年3月期減益予想だが保守的

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 プラマテルズ<2714>(JQ)は合成樹脂の専門商社である。18年3月期は需要拡大などで大幅増収増益だった。19年3月期は減益予想だが保守的だろう。株価は決算発表を機に戻り高値圏から急反落したが、目先的な売り一巡して反発を期待したい。

■双日グループの合成樹脂専門商社、高付加価値商材を拡販

 双日<2768>グループの合成樹脂専門商社である。エンジニアリング系樹脂を主力に、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、塩化ビニール系材料、PET樹脂なども取り扱っている。需要先は幅広く、合成樹脂原料に関する高い専門性、原材料メーカーと販売先を繋ぐ高い提案営業力、少量多品種即納体制を強みとしている。

 高付加価値商材の拡販、良質な商権を持つ優良会社の営業権取得やM&Aを積極化するとともに、海外は中国、ベトナム、フィリピン、タイ、インド、台湾などアジア地域に積極展開している。17年7月にはベトナムに現地法人を設立した。

■18年3月期大幅増収増益、19年3月期減益予想だが保守的

 18年3月期の連結業績は、売上高が17年3月期比16.1%増の600億77百万円、営業利益が51.7%増の12億円、経常利益が45.2%増の11億37百万円、純利益が40.6%増の7億39百万円だった。

 積極的な商流開拓や取り扱い品目の拡大などで、1月26日の2回目の増額修正値を上回る大幅増収増益だった。国産ナフサ価格の堅調推移や為替レートの安定推移も寄与した。売上総利益率は6.5%で0.2ポイント上昇、販管費比率は4.5%で0.3ポイント低下した。

 19年3月期の連結業績予想は売上高が18年3月期比3.2%増の620億円、営業利益が8.4%減の11億円、経常利益が7.7%減の10億50百万円、純利益が5.4%減の7億円としている。原油価格の大幅な変動が影響を与える可能性があるなどとして減益予想だが、保守的だろう。好業績を期待したい。

 なお18年3月期の配当は17年3月期比4円増配の年間21円(第2四半期末9円、期末12円)とした。19年3月期の配当予想は18年3月期と同額の年間21円(第2四半期末9円、期末12円)で、予想配当性向は25.6%となる。

■株価は目先的な売り一巡して反発期待

 株価は決算発表を機に戻り高値圏の1000円近辺から急反落したが、2月の安値790円、3月の安値810円を割り込むことなく、目先的な売り一巡感を強めている。

 5月1日の終値860円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS81円89銭で算出)は約11倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は約2.4%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1200円49銭で算出)は約0.7倍である。時価総額は約74億円である。

 週足チャートで見ると52週移動平均線が支持線となりそうだ。目先的な売り一巡して反発を期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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