【株式評論家の視点】JESCOホールディングスは太陽光発電所電気設備工事の大型案件を受注、リバウンド相場入りを期待

株式評論家の視点

 JESCOホールディングス<1434>(東2)は、2015年9月8日に東京証券取引所市場二部に上場。同社グループは、「安心して暮らせる豊かな社会創り」を基本理念とし、1970年創業当初の原子力発電所の電気計装工事技術を核とし電気設備、情報通信設備、大型映像設備などの設計施工に加え、これら設備のプロデュース、運用、保守までワンストップでサービスを提供している。

 海外事業では1994年マレーシアの現場への技術者派遣に始まり、2001年にはベトナムに進出、ベトナム及び周辺諸国の日本からのODAプロジェクト(空港設備、高速道路、発電所等)の事業に加え、日系工場やベトナム最大級のパートナーである建設会社からの受注により業容を拡大しているが、5月9日に同社の連結子会社JHE社が、ベトナム建設省認証「2018年優良建設工事賞」を受賞したと発表しており、受注獲得に弾みがつく見通し。

 今2018年8月期第2四半期業績実績は、売上高31億2100万円(前年同期比0.1%減)、営業利益2400万円(同54.0%減)、経常利益0600万円(同77.3%減)、最終損益3000万円の赤字(同1600万円の黒字)に着地。


 今18年8月期業績予想は、売上高98億円(前期比24.7%増)、営業利益4億5000万円(同63.1%増)、経常利益4億3100万円(同74.2%増)、純利益2億5000万円(同2.1倍)を見込む。年間配当予想は、期末一括10円(同1円増)の連続増配を予定している。

 また、創立50周年事業に係わる記念株主優待を実施する予定で、18年8月31日現在(基準日)と、19年8月31日現在(基準日)の株主に対して実施する旅行会社が企画するベトナム旅行に抽選で5名の株主(各同伴1名で合計10名)を招待する。旅行会社の企画旅行商品には、同社ベトナムオフィス及び同社の完成工場現場の見学を含む。

 株価は、1月23日につけた上場来高値788円から2月14日安値505円、3月26日安値490円、4月17日に年初来安値455円と売り直され下値確認から5月8日高値563円と上昇している。5月7日に同社の連結子会社CNS社が、太陽光発電所電気設備工事の大型案件を受注したと発表。今回の受注は2016年12月15日に開示した同工事の受注から工事区域が拡大し、追加工事を受注、同12月15日に開示した受注金額の約16億9000万円と今回の受注額の約15億1000万円の合計32億円となり、工事進行基準の適用により今18年8月期から売上計上する予定で、今後も太陽光発電所電気設備工事の受注獲得が期待されることから、中長期で注目される。13週移動平均線を突破しており、リバウンド相場入りが期待出来そうだ。(株式評論家・信濃川)

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