ソフトクリエイトホールディングスは戻り高値圏、19年3月期増収増益予想で新たに自己株式取得

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 ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東1)は、ECサイト構築ソフトや不正接続防止製品を主力としてソリューション事業を展開している。19年3月期増収増益予想である。また5月31日に新たな自己株式取得を発表している。株価は戻り高値圏だ。

■ECサイト構築ソフトと不正接続防止製品で首位

 ECソリューション事業(ECサイト構築パッケージソフト「ecbeing」の販売・保守から、ECサイト構築・運用支援、データセンターでのホスティングサービス提供、ECプロモーション提供までの総合サービス)を主力として、SI事業(自社グループ開発ソフトの販売、基幹系システムの受託開発)および物品販売事業(法人向けIT機器販売など)も展開している。

 ECサイト構築実績は中堅・大手企業向け中心に国内首位である。またECサイト構築実績の積み上げに伴う運用支援・保守などストック型収益が拡大基調である。SI事業ではセキュリティ製品「L2Blocker」が、不正接続防止ツール市場における累計導入社数で第1位を獲得している。

 18年3月期のセグメント別売上構成比はECソリューション事業46%、システムインテグレーション事業26%、物品販売事業28%だった。

 連結子会社はソフトクリエイト、ecbeing、およびエイトレッド<3969>である。17年11月にはソフトクリエイトが、監視システム開発やシステムコンサルティングなどを展開するY2Sと業務・資本提携し、Y2Sを持分法適用関連会社とした。また18年4月には、オウンドメディア支援事業やコンテンツマーケティング支援事業を展開するエートゥジェイを子会社化した。

■19年3月期増収増益予想

 19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月比16.7%増の182億03百万円、営業利益が2.2%増の17億44百万円、経常利益が0.6%増の18億04百万円、純利益が1.0%増の11億57百万円としている。

 積極的な人材採用に伴う人件費の増加、製品機能充実のための費用の増加、エートゥジェイを子会社化したことに伴うのれん償却(1億40百万円を想定)などで増益率が鈍化するが、2桁増収に伴う売上総利益の増加で吸収する見込みだ。なお、のれん償却を除くベースでは、営業利益は18.4%増益、経常利益は8.4%増益、純利益は12.1%増益の見込みとしている。

 19年3月期の配当予想は18年3月期と同額の年間20円(第2四半期末10円、期末10円)としている。予想配当性向は23.2%となる。

■株主優待制度は3月末と9月末の年2回実施

 株主優待制度は毎年3月31日および9月30日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。優待内容は保有株数および保有期間に応じてオリジナルQUOカードを贈呈する。

■株価は戻り高値圏

 4月2日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限10万株、取得価額総額の上限1億70百万円、取得期間18年4月2日~18年5月31日)は、5月31日時点の累計取得株式総数9万700株で終了した。

 そして5月31日に、新たな自己株式取得(取得株式総数の上限10万株、取得価額総額の上限1億73百万円、取得期間18年6月1日~18年7月31日)を発表している。

 株価は戻り高値圏1700円近辺で推移している。6月6日の終値1650円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS86円35銭で算出)は約19倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は約1.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS637円52銭で算出)は約2.6倍である。時価総額は約232億円である。

 週足チャートで見ると、13週移動平均線が26週移動平均線を上抜いて先高観を強めている。上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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