昭和シェル石油が上場来の高値、業績見通し増額、増配など材料「テンコ盛り」

株式市場 銘柄

■決算期変更により15ヵ月決算だが原油価格上昇し評価益など上乗せ

 昭和シェル石油<5002>(東1)は10日、一段高となり、取引開始後に14%高の2094円(253円高)まで上げ、上場来の高値を更新した。10日の取引終了後、第2四半期の連結決算(2018年1~6月累計)と、決算期変更にともなう今3月期(通期)の業績予想の増額修正、増配のほか、自己株式の取得(自社株買い)も発表し、株価材料として「テンコ盛り」状態となった。

 第2四半期の連結決算は、石油事業の営業利益(在庫影響を除く)が、国内石油製品の需給環境が第二次高度化法への対応完了により改善したことなどにより、2017年度第4四半期から3四半期連続で200億円超の利益水準となり、連結営業利益は前年同期の3.2倍の739.68億円となった。純利益も同2.9倍の465.43億円となった。

 今期は、決算期の変更にともない15ヵ月間の変則決算になる。3月通期の業績見通しを、原油価格の上昇に伴う棚卸資産評価の影響額の増加や、石油製品マージンの改善等により、全体に大きく増額修正し、連結営業利益は従来予想を61%引き上げて1580億円の見込みとし、純利益は同52%引き上げて1000億円の見込みとした。増額後の予想1株利益は265円51銭。また、配当は業績の拡大に対応するほか、15ヵ月に応じた配当を予定するとし、年106円(中間配当21.00円、期末配当85.00円、前期実績は40円)の見込みとした。

 自社株買いは、取得上限株数600万株(自己株式を除く発行済株式総数に対する割合1.59%)、上限金額100億円。期間は2018年8月16日から同年10月31日。(HC)

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