ケイアイスター不動産は売られ過ぎ感、19年6月期大幅増収増益・増配予想

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 ケイアイスター不動産<3465>(東1)は、首都圏中心に戸建分譲や注文住宅などの不動産事業を展開している。積極的な事業展開で19年3月期大幅増収増益・増配予想である。株価はモミ合いから下放れの形となったが売られ過ぎ感を強めている。反発を期待したい。

■戸建分譲や注文住宅を中心に不動産事業を展開

 首都圏中心に、1次取得層向けの戸建分譲や注文住宅などの不動産事業を展開している。分譲住宅事業では「デザインのケイアイ」を標榜し、住宅ローンが家賃以下となる販売価格設定で「高品質だけど低価格」の住宅を提供している。

 販売促進に向けて不動産仲介会社の組織化を図り、17年2月「KEIAI.NET」をスタートさせた。順次エリアを拡大させて加盟店数は18年3月期に132となった。AIによる仲介会社向け商談サポートシステムを導入し、中期的に不動産ネットワークにおける加盟店数全国NO.1を目指すとしている。

 18年3月期の売上構成比は、分譲住宅事業(土地含む)が76%、注文住宅事業が6%、中古住宅事業(子会社ケイアイスターデベロップメント)が2%、よかタウン事業(子会社よかタウンの注文住宅・土地販売)12%、旭ハウジング事業(18年3月期から新規連結した子会社旭ハウジングの分譲住宅・土地販売)3%、その他1%だった。

 販売棟数は、分譲住宅事業が17年5月期比454棟増加の1905棟、注文住宅事業が67棟減少の283棟、中古住宅事業が23棟減少の37棟、よかタウン事業が23棟減少の188棟、旭ハウジング事業が29棟だった。

 また「不動産×IT」の実現に向けてM&A・アライアンス戦略を推進している。18年4月にはIoT家具・建具等の木工製品を製造するKAMARQ(シンガポール)と戦略的資本業務提携した。18年6月にはスマートセキュリティソリューション事業のSecualと戦略的資本業務提携した。IoTセキュリティ住宅の共同開発などを推進する。18年8月には千葉市を中心に戸建住宅分譲事業や注文住宅事業を展開するフレスコを子会社化した。

■19年3月期大幅増収増益・増配予想

 19年3月期の連結業績予想は、売上高が18年3月期比33.9%増の858億40百万円、営業利益が20.4%増の63億80百万円、経常利益が14.3%増の60億40百万円、純利益が17.9%増の40億円としている。M&Aや不動産ネットワーク拡大など、積極的な事業展開で大幅増収増益予想としている。配当予想は13円増配の年間84円(第2四半期末42円、期末42円)としている。予想配当性向は29.8%となる。

 第1四半期は、売上高が前年同期比39.4%増の169億82百万円、営業利益が30.9%増の9億07百万円、経常利益が27.5%増の8億81百万円、純利益が13.6%増の4億93百万円だった。販売棟数は分譲住宅事業が138棟増加の493棟、注文住宅事業が41棟減少の21棟、中古住宅事業が20棟増加の27棟、よかタウン事業が17棟増加の59棟、旭ハウジング事業が4棟増加の7棟だった。

 第1四半期は分譲住宅事業が牽引して大幅増収増益だった。通期ベースでも、積極的な事業展開で好業績が期待される。

■株価は売られ過ぎ感

 株価は2500円近辺でのモミ合いから下放れの形となり、9月7日には年初来安値となる2270円まで下押した。ただし売られ過ぎ感を強めている。

 9月11日の終値は2275円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS281円86銭で算出)は約8倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間84円で算出)は約3.7%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS936円02銭で算出)は約2.4倍、時価総額は約324億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形だが、売り一巡して反発を期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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